2011 9月に読んだ本

今年読んだ本 141冊


9月の読書メーター
読んだ本の数:15冊
読んだページ数:4442ページ
ナイス数:869ナイス

Heart BeatHeart Beat
『船に乗れ!』の「その後」が読みたくて手に取った本。まずはお目当ての藤谷治さん「再会」を読む。あごのとがった神経質そうな男子が(あくまでも私のイメージ)大人になって、うんうん、そんな気持ちになるよね〜と共感できたり、最後はしみじみしちゃったり、なんといっても伊藤くんがそのまま格好良くて嬉しい。そして、小路さんの「ピースマーカー」放送部って設定だけでテンション上がった!だって私の青春時代そのものですから。(作品は中学ですが、私は高校時代放送局♪)この本の感想はそっちのけで、脳内に個人的思い出が溢れだします。
読了日:09月25日 著者:芦原 すなお,伊藤 たかみ,小路 幸也,楡井 亜木子,花村 萬月,藤谷 治
花桃実桃花桃実桃
コメディじゃないのだけど、なーんだか可笑しくて「クスクス笑い」が似合う本。茜はいたって普通に真面目に考えて生活しているのだけど、それが読んでいて微笑ましい。こんな風に可愛く年をとりたいよね・・・って、いや私の方が年上なんだけどね^^;だから、ケアの妖精は私にもチェックしているね「takayoさん、イケマセン、コノママデハ。フエルヨ、シミガ・・・」うわぁ怖い。ほのぼのどころかホラーだわ!!「へ?」っていうほど難解な(私だけ?)ことわざや百人一首と茜さんの直訳的な解釈が噛み合っていない感じにハマります(笑)
読了日:09月23日 著者:中島 京子
ミッドナイト・ラン! (100周年書き下ろし)ミッドナイト・ラン! (100周年書き下ろし)
ちょっと都合よすぎない?って設定はある感じだけど、疾走感が爽やかで面白かった。こんなカーチェイスを見ただけで、自分の殻を打破出来るかな?ラジオ番組を耳にしただけで、事件の容疑者に肩入れ出来るかな?という疑問は残るし「ご都合主義じゃん」という白けた気持ちもあるんだけど、なんだか引き込まれるね。初めは、この世から見限られたと思いこんでいるような弱者なのに「やらかしてやるぜ!」と変わっていくのが痛快だからかな。こんな風に空飛んじゃうと「おーやったね!」とハイタッチ気分です!
読了日:09月22日 著者:樋口 明雄
愛…しりそめし頃に…―満賀道雄の青春 (1) (Big comics special)愛…しりそめし頃に…―満賀道雄の青春 (1) (Big comics special)
夫がドーンと10巻まで大人買いしてきました^^(とりあえず5巻まで読みました)『まんが道』の続き。藤子不二雄A氏があのトキワ荘で悩み、仲間と語り、そして遊んだ青春の日々が描かれています。漫画に対する、熱い思いが立ちのぼってきますね。本当に純粋に漫画を愛し、漫画に賭けているんだなぁ。青春っていいなぁ。手塚先生の熱い思いも語られています。今、日本がアニメ大国になっているのは、先生達の想いがあってこそですね。でも、満賀道雄!仕事なくても描けよ〜キャバレーなんて行ってるなよ〜とも、おばさんはつぶやく・・(笑)
読了日:09月19日 著者:藤子 不二雄A
偉大なる、しゅららぼん偉大なる、しゅららぼん
面白くてホッとした・・実は、前に読んだ「ホルモー」には入りこめなかったから(>_<)でも、これは棗もナイスガイだし、淡十郎も俺様+純情男でいい味だしているし、涼介は「いい人」なんだかんだで面白い。いやいや、理屈じゃなく、この世界を単純に楽しんじゃいました。でも、ものすごく正直にぶっちゃけ言うと、もろ好みかと問われれば、後ずさりしちゃうことは否めない。あ、あ〜!面白くない女だなぁという目でみる皆さんの目線が痛いです(泣)
読了日:09月19日 著者:万城目 学
心星ひとつ―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-7 時代小説文庫)心星ひとつ―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-7 時代小説文庫)
初めの選択では、あ〜そうやって器を大きくしていくのね〜と、余裕の目で読んでいたけど、次の答えを迫られる場面ではうわっ!と叫び、きゃ〜ポッと微笑み、そして・・・う〜んと唸るしかない。お願いしますよ小松原様。ちゃんと澪を支えてあげて!!
読了日:09月18日 著者:高田 郁
ないもの、あります (ちくま文庫)ないもの、あります (ちくま文庫)
アハハと笑い飛ばす軽いタッチの本かと思いきや、どうしてどうして、かなり毒吐いています。でも、粋な辛口って感じで、すご〜く好みです。よく耳にするけど現物を見たことがない。この世の「ないもの」お取り寄せ出来ちゃったらいいなぁって思うものが満載。私はもともと身の内に「うすらトンカチ」は持っているようだがちゃんとした『相槌』が欲しいな。腹がたった時は『おかんむり』を頭に載せて堂々と大きくかまえていたいですね。『語り草』を咲かせてみたいし、シュッとひと吹き『先輩風』も欲しい。『地獄耳』の商品説明は深くて凄いわ〜
読了日:09月16日 著者:クラフト・エヴィング商會
叫びと祈り (ミステリ・フロンティア)叫びと祈り (ミステリ・フロンティア)
遺体の弔いについての感覚も、聖人を求める感覚も、自らが生きる世界観も、そこで生きていくためにその土地独自のものが生まれる。旅人には理屈としては解っても感覚としてはつかみにくい。と読んでいての最終章・・・あぁ、こんな風になっていたのか。途中、ひとつの章だけ、ちょっと違うスタンス、登場人物だったのもこのラストの為だったか。旅人となってあちこち走り回って結んで、世界をつなぐ鍵となる!そんな信念も、自分の観念では割り切れずに心が折れる。現実の残酷さ、砕ける常識。そんな旅人を救うのは、横に並んでくれる親友の祈り・・
読了日:09月16日 著者:梓崎 優
卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1838)卵をめぐる祖父の戦争 (ハヤカワ・ポケット・ミステリ 1838)
私が無知なだけなんだけど、戦時下のソ連って大国で脅威ってイメージだったから、本書が描く窮乏ぶりに驚き!しかし、上層階級のトンデモぶりはどこも一緒だ!人間ってこんな最低な奴にもなれるし、逆に悲惨な状況でもユーモアを持って文学を語る人間もいる。思わずニヤッとしちゃう二人の会話の言いまわしが、日本には無い、翻訳本独特な感じよね。。と読みながらひとりツッコミ。このどっぷり青春モノのような少年達を描いているのに、戦争の悲惨さも真面目にきちんと伝わってくるという、今まで読んだことのない不思議な戦争物語でした。
読了日:09月13日 著者:デイヴィッド・ベニオフ
凸凹デイズ凸凹デイズ
私が、営業力とか個人の創造能力とかを競う職場を経験したことがないからかな。こんな自由な職場は新鮮で魅力的。自分で仕事を獲ってくるって口で言うより大変。若造とナメられたり、女だとみくびられたり、単純に相性が悪いってこともあるだろう。そこを突っ張って頑張っている時に、甘ちゃんに愚弄されることを言われちゃあ引っ叩きたくもなるよね。だから醐宮のこと嫌いになれないのかな。頭にくることはあってもね。この本の熱い活き活きした人物達の関係が眩しいわ。ワイシャツにキスマークのシーンはワクワクするし、何といっても最後がいい!
読了日:09月10日 著者:山本 幸久
夜と霧 新版夜と霧 新版
人間の精神の自由とは、かのようにどこまでも素晴らしい。勿論、あまりの苦悩に感情を閉ざし、現実から目をそむけ、自分を見失ってしまう人が大多数だ。というよりこの環境における人間の特徴として典型的と言える。しかし、人間には、あたえられた環境において、どうふるまうかという精神の自由がある!という著者の答えに感動する!!悲惨極まりない状態にあってなお、自分がどのような存在になるかを自分自身で決めることができる。自分を見捨て破綻するか、まっとうに苦しんでプライドを捨てず崇高に生きるか。
読了日:09月08日 著者:ヴィクトール・E・フランクル
竜が最後に帰る場所竜が最後に帰る場所
まだ若い頃は、こういう幻想的な空気感で読む本は苦手だったのですが、やっと、私も大人になって(笑)こういった空気感を味わう喜びを知ることができました。特に『鸚鵡幻想曲』と『ゴロンド』が好き。ゴロンドの悠久の時をゆったりとめぐる感じが気持ちいいですね。ただ、まだ幻想的物語読書の初心者なので、『夜行の冬』のように最後の着地点があいまいだと、読後感が落ち着かなくて、モヤモヤしちゃう(+_+)まだまだ修行が必要だな・・・(^^ゞ
読了日:09月06日 著者:恒川 光太郎
夏美のホタル夏美のホタル
すごく、すごく良かった。ポロポロ涙こぼれます。登場人物のみんなの眼差しがあたたかく、そして、〈夏〉の描写が本当に素敵。光の粒が水しぶきにふりそそいで、キラキラ輝いています♪凛と鳴る風鈴の音色が、実際に聞こえてくるような気がします。こんなに優しい若者がいるのか?という気もしますが、そこは理屈抜きで心地良さに身をまかせて楽しみました。「生まれてきてくれてありがとう」「名前は、親の形見」親として、ホントにツボでした。透明感のある素敵な本に出会えたことに感謝です。
読了日:09月06日 著者:森沢 明夫
プラチナデータプラチナデータ
警察モノを読むといつも思うのは、本当にこんなに権力争いしているの?ってこと。でも作者が違っても同じ様にキャリア対ノンキャリアだの、警察庁vs警視庁だのやっているからなぁ。やっぱり権力とかそれに付随して受ける恩恵の魅力というのは、計り知れない物があるのね。権力には遠く及ばない庶民からは未知の世界だわ・・・ということで、のめりこんで読むということがなかったのは、権力に実感ないものの僻みか?個人が管理される世界は、もはや夢物語ではないのかと思ったら怖いけど、機械化より人間のハートが大事ってみんな知っているよね!
読了日:09月04日 著者:東野 圭吾
ツナグツナグ
なぜ、「ツナグ」の力を借りて死者に会うのか?会ったことで人はどう変わるのか?1話読むたびに振り返って考えていたが、今ひとつスッキリしない。確かに、「死」を受け入れ次に進む為のステップというのが一番受け入れやすいが、アイドルをそこまで追い求めるかな。自分の胸のうちにもう一人を置いて生きていく(誰が見ていなくてもお天道様が見ているというように)というのも、死後改めて会わなくても、亡くなった人を胸に思い、力強く生きていくこと出来るんじゃないか・・なんてね。(コメントに続く)
読了日:09月03日 著者:辻村 深月

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