2011 12月に読んだ本

今年読んだ本 174冊

12月の読書メーター
読んだ本の数:6冊
読んだページ数:1702ページ
ナイス数:629ナイス

チヨ子 (光文社文庫)チヨ子 (光文社文庫)
私は宮部さんのガッツリした長編、もしくは短編が繋がって大きな意味をもつ長編になっている!といった形が好きなので、この短編集はちょっと食いつきが弱い感じ。それぞれの話を長編で掘り下げて書いて欲しい位。特に『聖痕』。後半ちょっとホラーの感がある作品ですが、最初はまったくそんな予感なく読んでいたので、ちょっと驚き!育児放棄とか虐待といった親子関係、またネットの書き込みによる人心への影響、そしてー「自分たちだけが真実を知ってて正義を行えるって思う人はそういう方向に行っちゃうんだ」いろいろ考えさせられる作品でした。
読了日:12月16日 著者:宮部 みゆき
真夜中のパン屋さん (ポプラ文庫)真夜中のパン屋さん (ポプラ文庫)
単にパン屋さんを舞台に繰り広げられる青春群像劇だと思っていたら・・違うのですね〜予想外だ!親が子を放置する。カッコウのように他人に托卵するって設定が辛すぎる。希実を丸ごと受けとめたクレさんや弘基が、飄々と大人の対応で、このままカッコイイ二人の騎士に守られて希実が成長していくのかと思いきや、この二人にもひと癖もふた癖もあって・・自分を受けとめてくれる「愛」がどれほど大切なものなのかが切々と胸に迫ってきます。まず自分を受けとめてくれる居場所が出来て、それから初めて他人を受け入れられるのであろうから。
読了日:12月11日 著者:大沼紀子
図解!! やりかた大百科  -役にたつ(かもしれない)438の豆知識。-図解!! やりかた大百科 -役にたつ(かもしれない)438の豆知識。-
読友さんの感想を読んで「どんな本?」と興味をひいたので図書館で借りてみました。何気に開いたら「テーブルの下で足でいちゃつくには」「腕をしびれさせずにいちゃつくには」の『ラブ』欄。うひゃーっと1ページ目を開くと「タイヤブランコのつくり方」!!「レコードボウルのつくり方」で火傷をしてしまったら「軽いやけどの手当て法」のページが案内されている(笑)まぁ正直、ちゃんとした指南書を読んだ方がいいよ!ってのも載っているけれど、ほんのちょっと時間が空いた時パラパラとめくったらニヤッと笑える、心のビタミン剤ね(*^^)v
読了日:12月10日 著者:デレク・ファーガストローム,ローレン・スミス,ショー・ミー・チーム
箱庭図書館箱庭図書館
私は、小説を書く側ではなく100%読むだけの人間なのですが、『あとがき』を読んで、こんな風に創る側は考えているのか!と、何度も「へぇ〜」とつぶやきました。大変興味深かったです。あとがきを読むまで、読者の原稿をリメイクしたものとは知らなくて、純粋に小説として楽しんだあと、こんな種明かしがあって2度美味しい・・って思いをしました。特に好きなのは、「ホワイト・ステップ」こんな設定は新鮮。最初、ちょっとホラー!? とギクリとしましたが、二人が雪を介して会話するあたりから、ファンタジーっぽく、温かい感じで好き。
読了日:12月08日 著者:乙一
よろこびの歌よろこびの歌
読友さんの感想に惹かれて手にとりましたが、帯の「かつて高校生だった大人にぜひ読んでほしい一冊」にも、とても魅かれました。挫折感から自己憐憫の塊になってしまう姿も、どうせあちら側にいる子にはこちら側が見えないんだと卑下してしまう気持ちもすごくわかる。そして、人生曲がりっぱなしと笑い、立ち直るのではなく次だ!と、語ることのできる友人がいる彼女らが眩しい。「春の背中」に怯え、自分はいつまでも「冬」にいるのかと怯えたあの頃を想い出し、純粋な彼女たちの歌に熱いものがこみ上げる。これからの未来の自分のために「進め」!
読了日:12月04日 著者:宮下 奈都
新参者新参者
好きだなぁ、この本。人は皆、それぞれが主人公。1人1人に物語がある!そしてその物語が積み重なって、事件の真相が浮き上がる。こういう形は大好き。しかも、一つ一つの物語の主人公に向ける加賀さんの眼差しが優しくて、加賀さんのお土産を見ては、あの店の・・とニッコリ。話題となっていたTVも全く視ていないし、あえて皆さんの感想も読まずに本を開いたので、思いがけずもの凄く楽しい読書時間で、幸せ♪初めて『白夜行』を読んだ時の衝撃とは全く違う読後感。こんな風にいろんな面を持っているからこそ、東野作品は人気なのでしょうかね。
読了日:12月03日 著者:東野 圭吾

2011年12月の読書メーターまとめ詳細
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