月のしずく

月のしずく
本当は、短編より長編でじっくりストーリーを追っていく本のほうが好きなんだけど・・・

この本に収められている7編、どれもすごい。ひとつひとつの話をもっと読みたい!って気分にさせられる。

短編って、私の読み込みが浅いせいか、ぐんぐん惹きつけられて読んでいっているのに最後「えっ!?」って感じでバッサリ終わっちゃうから苦手。

月のしずく」も「ピエタ」も最後に作中人物が、急に悟ったように、ピピッと感じて『大丈夫、こうやって生きていくわ』みたいにスッと背筋をのばして・・・了
それまで、ず〜っと感情移入して読んできたのに、私一人取り残される。。。うぅ!悲しいなあ。


題名にもなっている「ピエタ」は、
サン・ピエトロ寺院ミケランジェロの「ピエタ像」
私、新婚の頃、夫と一緒に観た!
詳しい知識なんて皆無で、芸術的な目は何も持っていないけど、
キリストを抱く聖母マリアの慈しむような目と肩にかかっている柔らかな衣装は、覚えています。
「どうして?!石なのに、何故柔らかいの???」って、思ったこと覚えてる。ホントに柔らかい光に満ちているような像だった。
って、作品の印象とはかけはなれちゃうけど、一人、懐かしい感慨にふけった私でした(@_@)