愛しの座敷わらし

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超常現象の話とかは、かなり苦手で、リアルな話じゃないと物語に入り込めないのだけど、これは大丈夫だった(^^)v

都会でうまく社会生活に溶け込めなかった人物が
田舎で生まれ変わった自分になる!

というのが通常のお約束のパターンなのだけど、
田舎の人たちとのふれあいじゃなくて
座敷わらしとの関わり合いを通して、家族が変わっていく。。。という話。


よく、バラバラな家族もペットを飼うことによって、共通な話題ができて絆が深まるっていうけれど
そんな感じとも微妙に違うか・・・

昔、間引きされた子どもが、神様から戻され
家に居ついているのが「座敷わらし」
だから、座敷わらしは、おもちゃの遊び方も知らないし、おやつの食べ方も知らない。生まれてすぐに存在を消されてしまった子ども。。。
こんな座敷わらしを知って、
逆に、自分が必要とされている、もしくは頼りにされていることを知る。

面倒を見てあげなければならない人がいることによって
自分の存在意義を確認する。


よくある物語では、超常的なモノを見た者がそれを信じるかどうか、
または、他の人にどうやってそれを伝えていくかってことが主となって、話が進んでいくけれど、
この話は、座敷わらしを家族各々が庇護する立場となっていて
だからこそ皆が成長していくという、
最終的には私の大好きな成功物語、ハッピーエンドとなっていて、
とても読後感が◎