オリンピックの身代金

オリンピックの身代金
東京オリンピックが開催される年が舞台。
この時代を際立たせるためなんだろうけど
「こんなことにこの時代は一喜一憂していたんだよ。笑っちゃうね。」
みたいな感じの時代描写が初め続いて、なんだかイヤな感じ。
でも、確かに、国の威信のためにオリンピックを成功させるんだ!と沸いているその感覚は、
そんなに純粋に素直に国を想っちゃうのね・・・とちょっと今とはかけ離れている感じ。

で、次々展開される「虐げられ、底辺で使われる人々の生活」

今騒がれている格差社会って、ず〜っと前からあったんだ!と衝撃。
いや、頭ではもちろん出稼ぎに行かないと立ち行かない農村地域と都会のことは、知識として知っていたけど。
サンドイッチのマヨネーズを知らない農村の女たち、クスリで命を縮める肉体労働の男たち。。。
私が甘ちゃんなのか、これほどの格差がある!と今更ながら息をのんだ。

でも、それなのに。

底辺で国を支えていると認められることなく、低賃金で使いまわされる側を知った主人公が、国に対して、このままオリンピックをなにくわぬ顔で進めさせるものかと阻止を企てるのに対して、
熱血の刑事たちが「俺たちが絶対捕まえるぞ!」とゲキを飛ばすところで
心熱くなっている自分を発見!

最後、主人公側に心を寄せることが出来なかった(+o+)

それこそ、オリンピックとかのスポーツでも無条件に日本応援しているしね・・・って、ちょっと、それとこれとは違うかな???