少女

少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)
いろいろな登場人物が順不動で独白しているスタイルで、話が綴られている。
前の作品の「告白」と同じスタイル。

しかも、今回は各々の作為的ではない、ちょっとした行動が、他の人物の生活に大きく響いていて・・・
水に石を投げ入れたら、どんどん波紋がひろがって、本人知らないうちに「えっ!そこにつながるんだ!」みたいな感じ。

そんなに偶然が続くかよ!的なご都合主義と紙一重の部分はあると思うけど、私は単純に好きでした。

少女たちがそんなにお互い思い合っているというようには、初め、読みとれなかったので、ちょっと意外な感じ。

この日記始めた時にコメントで書いてもらっていた「仮想空間」って言葉がここにも出てきて、また、ちょっとびっくり。
今、ちょっと話題になっている「痴漢の冤罪」
「自宅介護」や「認知症
「イジメ」「学校裏サイト」「自分を出さずに目立たなく・・・」
そして「自殺」「死」

いまどきの高校生の生活に関わるようなキーワードや、新聞で今記事になっているような言葉が沢山出てきて、あれもこれも盛り込みすぎとも思ったけど、こういうあれもこれも、ちょっとづつ接して混沌としているのが高校生なのかなぁとも思う。

これも、娘に読ませたいな。