「裁くのは僕たちだ」

裁くのは僕たちだ (ミステリ・フロンティア)

裁判員制度が始まり、その手の話を読んでおこうと手に取った作品でしたが・・・

作者は「このミステリーがすごい」大賞を『サウスポーキラー』で受賞していることからも期待して読み始めたのですが・・・

そもそも『サウスポーキラー』も中途半端に面白いって感じだったような・・・
(残念なことに読後の印象を残していなくて、情けないことに
話は覚えているが、印象をはっきり覚えていない・・・)


と、ぶっちゃけ、否定形の文章が続くような印象の話でした。


いきなりプロローグのレイプの描写はグロくて
本を閉じようかと思った。。。


ホントは裁判員と事件関係者は接触してはいけないのですが・・・
ホントは裁判員同志で密かに会って意見交換してはいけないのですが・・・
ホントは裁判員の個人情報は守られているはずなのですが・・・

でも、ぜーんぶ守られてないの。
さらっと読んだ感じ正義感ある感じの主人公なんだけど、
なんだか話の進み方自体ドタバタって感じで
こういう書き方は、現実社会で真面目に裁判員やった方に失礼じゃない?

と思ったわ。

出てくるおばさんは「いかにもおばさん」みたいな非常識的に我を通すおばさんだし、
自分の意見を主張出来ない大学生は、ムードというかその場の空気に左右されるいわゆる今どきの若者だし。。。
ああ、ここまで書いて、あえて、作者は類型的な登場人物に設定したのか・・・
と、気づいた。
計算されての登場人物なのか・・・
類型的な人物でキャラを誇張して、裁判員制度を揶揄しているのかしら?


でも、読んでいる方に違和感や嫌悪感を残しちゃ、それは失敗じゃないでしょうかね。。。やっぱり。。。