さとうさくら 「スイッチ」

スイッチ
bookデーターベースより
晴海苫子26歳、フリーター、そして処女。人とうまくコミュニケーションをとることができず、簡単なバイトでさえもクビになる始末。苫子の恋の行方はどうなる?


親となって、子を思う時、
ママ友達とお茶をしていて、よく話題にのぼるのが
「成績良くて、いい大学行けても、人とコミュニケーションとれなくて
 社会生活送れない・・・っていうのが、一番心配だよねー」って話。
   
    「そういう子多いよねー」
    「○○大学辞めてアルバイトしている子と高校中退して働いている子だと
     高校中退しちゃった子の方がよっぽどしっかりしているって聞いたことある」
    「自分探しとか考えてないで、まずは、しっかりやることやらなきゃね」
    「甘えてちゃ、いけないよね」・・・ って、感じ。



この本に出てくる「中島さん」(おばさん)が苫子に
「頭で難しく考えてないで、適当に吐きだして、やれるところからやっていけばいいのよ」って、軽く説教みたいに話したところに似ている。

実際、そこのとこ読んで、「そうそう!」って完全におばさんに同調したから
「その通りですけど・・・悩まないことが正しいんですかね?・・・」
「正しくなくちゃだめですか・・・」の苫子のせりふにズっキリきた。


よく考えたら、高校から短大くらいの若いころは、こんなこと悩んでいるみたいなこと
手紙とかによく書いていた(メールなんてそのころないからね)
世間話っていうか、軽いどーでもいい話しか出来ない人と話するのって
なんだか無駄な時間なような気がしてた。


こういう時あったよなぁ
って思ってからは、とても、苫子の不器用さが愛おしくて。


でも、自分の子には、悩まず、すくすくと明るく生きていって欲しいと
なんだか矛盾しているけど、思ってしまいますね。