デパートへ行こう

デパートへ行こう! (100周年書き下ろし)

たくさんの登場人物で、時々戻って確認したほど。


リストラされた親父は
怪我の応急処置をしたあたり、ちょっとカッコ良かったな。
でも、火じゃなくて煙に反応させようとゴム底焼いたり、警備状態を示すメモだと推理で気づいたり・・・そんなに切れ者だったら、リストラされないって!とちょっとツッコミたくなってしまった。
だけど、この加治川さんが懐かしく感じるデパートの姿は
私の想いでとズバリ重なるなぁ。
屋上の乗り物。上階の食堂。デパートに行くのは家族の娯楽、ハレの日だった。。。



コーちゃんは・・・
頭が良くて、小生意気な男の子は好きです。
自信家で、電話の女の子に東京へ来るように指示したりしてリーダーシップとっているし、結局ユカのこともわかっていたしね。
「出た出た!大人の理屈」「出た出た出た!都合悪くなると無視」は
笑った。ホントにそうだよね。



ユカが
一番、害がないというか、フツーだね。
コーちゃんのこと、気づかっているけど
結局のところ惹かれていたわけだし。
こんな女の子はたくさんいるな。きっと。




真穂のように
捨てられたからって、ああいう形で慰謝料取ろう!って考える女はいないんじゃない?ちょっと、無理。




社長はさ
携帯電話拾ってからは、どんどん推理働かして、どんどん大人の男になっていったよね。
吊るし上げ会議後、フラフラとデパートを歩きまわったボンボン社長ととは、まるで人違い。




信も
最初とは印象が全く変わった1人。
ただのモテナイ男が、ちょっと優しくされて、ヘラヘラしているのだと思っていた。
でも、自分のやってしまったこと、正面から受け止めて、逃げずに、その会社の警備やっているなんて、すごいいい男だった。
そもそも、モテ系の男だったんだものね。



反対にブレナイのは
リョウさんだね。
最初から最後まで、デパートのことを思う職人気質。



そのリョウさんを煙たがるどころか、
誇らしげにリョウさんを見ている上司が素敵だね。
普通は、リョウさんの真っすぐさが面倒くさくなって、
邪魔者扱いするところだよね。


こういうところでも意地の悪い人が出てこないことが
すっきりした読書感につながっていると思っていたけど
考えてみると、
真っすぐに「良いデパートの在り方」考えて出すところから
この話は始まっているんだよね。

じゃ、意地の悪い人がいないっていうところは、
案外、ポイントなのかな。