2010 10月に読んだ本

今年読んだ本の累計 145冊


10月の読書メーター
読んだ本の数:17冊
読んだページ数:6395ページ

初恋ソムリエ初恋ソムリエ
ドタバタと言っていいほどコミカルなセリフの応酬があるかと思えば、時代背景や知識がないとわからない部分を解いていくという魅力あるハルチカコンビが好きです。後味悪く性格悪い人間が登場してこないのも、青春振り返る世代の私には嬉しい。ホントの高校生にはどうなんだろう?好感もって読まれていればいいな。
読了日:10月30日 著者:初野 晴
退出ゲーム退出ゲーム
古典部シリーズに似ているのかなぁ・・とも思ったけど、すくすくと育って賢い爽やかな高校生!って感じのチカとハルタ。ちょっとキャラが古典部とは違うか。気の強い幼馴染の女の子に押されぎみだけど、頭の回転がいい器量良しの男の子ハルタ。お約束っぽい設定でコメディタッチで進んで行くのだけど、シリアスな人間の心模様に切り込んで行く感じで読み応え有り。どんどん続編読んでいきます!!
読了日:10月28日 著者:初野 晴
夜の光夜の光
ただひたすらに自分だけで鎧を着てガードするのに比べて、スパイと称しミッションを遂行している仲間がいるというのはどんなに心が豊かになるか、強くなるか、そんなフェローズ。素敵ですね。ただ、私があまりに世間に染まりすぎてミッションを忘れた世代になってしまっているせいか、これを読んで思うのは娘の事。つい、高校生の娘が私に対してもミッションを遂行している姿をみせているのではないか・・・と少々淋しい気分になりました。仲良くやっているつもりがそんな風だったらちょっとイタイ。
読了日:10月25日 著者:坂木 司
ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)ぼくのメジャースプーン (講談社文庫)
犯人への復讐・罰について突きつめて考え、自らの罪も自覚してしまう。純粋にふみちゃんのためだけを考えているのか、と・・・小学4年生がこんな風に考えられるのか!?との意見も多いけれど、私は、小学生だからこそこんな風に純粋にまるごとぶつかってこの言葉を言えるのだろうと思う。巷のニュースをその場かぎりで消費したセリフを私は吐いていないか?自分を省みざるをえない要素が満載にこめられている本書であるが、秋先生との授業で観念的な言葉をならべられただけでは、本当のところ心に響いてとめておくことができるのか。不安です。
読了日:10月23日 著者:辻村 深月
子どもたちは夜と遊ぶ (下)子どもたちは夜と遊ぶ (下)
守られるべき時期に守られなかった子どもの痛々しい物語。きちんと愛されている、必要とされているという実感が無いと人は上手く生きられない。身体は大人になっても、心はまだ一人で立つ準備が出来ていない。すがるモノを追い続ける、そんな子どもの話を読むのは辛く切なかった。
読了日:10月20日 著者:辻村 深月
子どもたちは夜と遊ぶ(上)子どもたちは夜と遊ぶ(上)
読了日:10月19日 著者:辻村 深月
冷たい校舎の時は止まる  (下) (講談社ノベルス)冷たい校舎の時は止まる (下) (講談社ノベルス)
「スロウハイツ」でも感じたのですが、登場する男子ってすごく大人ですよね。そして、女子はキリキリとえぐられるような痛みをともなうような描きかたされていると思います。特に何がってことじゃなく女子に嫌われる女の子っていますよね。深月もそのタイプのような気がします。とりあえず私には違和感が初めからありました。で、そのこと自体が女の子の世界を描いているな・・という感想にもつながっていて。この世代は自らの世界でいわば時が止まっているから。大人になっちゃったら感じない感性ってやはりある。高校時代を思い出す作品です。
読了日:10月17日 著者:辻村 深月
冷たい校舎の時は止まる (中) (講談社ノベルズ)冷たい校舎の時は止まる (中) (講談社ノベルズ)
読了日:10月17日 著者:辻村 深月
冷たい校舎の時は止まる (上) (講談社ノベルズ)冷たい校舎の時は止まる (上) (講談社ノベルズ)
読了日:10月17日 著者:辻村 深月
遠まわりする雛遠まわりする雛
ちーちゃんが「気になる」ことが私にはさっぱり気にならないもので(笑)でもこの4人組の会話が「後を引く」感じで面白く・・・読み続けてしまいますねぇ。「手作りチョコ」での里志や「遠まわりする雛」でのホータロー。二人の感覚はとっても真面目。今の高校生、こんなにお行儀よく女の子について考えてあげたり、責任もったりしようと思うものなのかしら。いや、考えるからこその古典部員なのか。全くチャラくない、かしこい4人の行き先をこれからも追いかけていきたいです。
読了日:10月16日 著者:米澤 穂信
愚者のエンドロール (角川スニーカー文庫)愚者のエンドロール (角川スニーカー文庫)
女帝との茶店での対決(?)にて・・ホータローを思うとちょっと切ないというか苦いですね。うーんどう書いてもネタバレっぽくなるので続きはコメント欄へ。
読了日:10月14日 著者:米澤 穂信
Story Seller (新潮文庫)Story Seller (新潮文庫)
短編は苦手・・と思っていましたが、これは読み応えもバッチリですごい豪華!伊坂さんの話は短編だからこそスマート感が出てたというか長編とは違ったオシャレな印象を受けました。道尾さんの話は今まで読んだのとは違ってとても暖かいお話で、満腹満腹。有川さんの作品を通勤電車で読んだのは大失敗。落涙が止まらない。でもページを繰る手も止まらない。こうありたいという背筋が通った主人公と、こう言われたいという愛情あふれるセリフ。有川さんの魅力満載。特に今回は甘甘な感じだけでなく、書き手の想いがほとばしり出ている気がしました。
読了日:10月11日 著者:
オー!ファーザーオー!ファーザー
ちょっとした言葉・やりとり・出来事を伏線としてちりばめてあって、最後に全てが繋がってくるという伊坂ワールドは同じながら、ちょっとライトな感じで私はとても読みやすく楽しめました。こういう羨ましいくらいの親子関係の良さは、由紀夫が既に大人の対応しているからか・・・イヤ、やっぱり4人の父それぞれに由紀夫の心をしっかりつかむ要素があるからだなぁ。信頼または尊敬の念をいだかせるようなグッとくる言葉沢山ありました。それをきちんと由紀夫が受け止めていて、だからこそ、親子の会話がイキイキと楽しく、読後感◎
読了日:10月06日 著者:伊坂 幸太郎
ラッシュライフ (新潮文庫)ラッシュライフ (新潮文庫)
関連性のない物が様々な動きで動作が繋がっていく「からくりじかけ」を思いだしました。全ての繋がりを上から眺めて次の動きを知ることが出来る人でも神とは限らない。どんな加減で予測と違う動きになるのかわからないのだから。「オーデュボン」でカカシが言っていた言葉がこの作品でちょっとわかった気がします。ひとつ抜け出すことで横で見ている男を「ゆとりある」と見るか、列に入れず「取り残されて拗ねている」と見るか。そこでも動きは変わるし。連鎖はするけどでもまた逆にどんな風にも変わって連鎖していける。まさに豊潤な人生。
読了日:10月05日 著者:伊坂 幸太郎
あんじゅう―三島屋変調百物語事続あんじゅう―三島屋変調百物語事続
やはり宮部みゆきさんの時代物って格別。読んでいるという感覚では無しにその場で私も聞いている感覚になっていました。あんじゅうが可愛いですねぇ。この老夫婦の可愛がり方がまた心を暖かくしてくれます。反して吼える仏は、この時代の農村を考えて桃源郷のような集落を守るためには富一の思慮のなさにに反感を覚え、かといって、集団になった時の人間のタガが外れた苛めをもちろん可とも思えず・・なんとも後味が苦しいものでした。それもこれも百物語として受け入れ、活気ある三島屋にホッとします。
読了日:10月03日 著者:宮部 みゆき
オーデュボンの祈り (新潮文庫)オーデュボンの祈り (新潮文庫)
実際のところ、理詰めで内容が理解出来ない話は本当は苦手なんだけど。。。終盤、今までの様々な出来事や動きが一気に収束されていくのは小気味よくてすごい!「うさぎちゃん」だってイヤここの島の人はみな不思議系で、普段の私なら苦手なんだけど、でも魅力的で読み続けさせる力がさすが!以下、少しネタバレ的なことかもしれないのでコメント欄に一言書きます。
読了日:10月03日 著者:伊坂 幸太郎
蒼林堂古書店へようこそ (徳間文庫)蒼林堂古書店へようこそ (徳間文庫)
「この本の中にどっぷりはまった」というより、この古書店の空気が好きです!って感じ。私もコーヒー飲んで別な本を読みながら、このマスター達の話をカウンターで聞いていたいってカンジ。ラストの話のように想いを告白されても「話」としてはホォ〜って思うけど、実際にされたら私は引くし・・・ 夫は、実際こんな感じで古書店に通っております。なんて言っても名前からして「龍っぁん」ですから(笑)
読了日:10月02日 著者:乾 くるみ

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