2011 2月に読んだ本

今年読んだ本 累計 35冊


2月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:4751ページ

賢者はベンチで思索する賢者はベンチで思索する
なんだろ・・・普通の日常の話のような気がするのだけど、妙に感情移入がはまって読みやすかった。こんな老人(?)そうそういないだろう!とは思うのだけど、久里子の気持ちに共感できて、違和感は感じなかったですね。「なんにも出来なかった子どもが成長するまで両親は二十年くらい待っているのだから、ちょっと位遠まわりしたって待っていてくれる」って言葉は耳に痛かったです。。。娘の出来ないところをイライラ数えちゃったりしていたかもしれない。娘から娘自身を奪うという報復されないように気をつけなくちゃ!犬、飼いたくなっちゃたよ〜
読了日:02月27日 著者:近藤 史恵
本日は、お日柄もよく本日は、お日柄もよく
読友さんのコメントに触発されて手に取った一冊。とてもとても良かったです♪一つのスピーチ読むたびにウルッときて、そう、まっすぐな言葉って胸を打ちますよね。「初心忘れるべからず」今の民〇党に聞かせたいっていうか、この本、内閣に送りつけてやりましょうか(笑)
読了日:02月27日 著者:原田 マハ
雨心中雨心中
決して賢い生き方ではないのに、こんなに夢中になって読み終えたのは何故なんだろう。芳子から周也への、ひたむきで全てを無条件に受け入れる愛に惹かれるのか。ストイックに真っすぐに働く姿が心地よいのか。今度こそ穏やかに生きられるかというところからの、大どんでん返しに目を離せられないのか。・・単に、他人の不幸は蜜の味なのか・・・ 自分の身体でさえわが身のものではなく神のもの。ただ周也だけは私のもの!との執着ぶりに圧倒される。周也の存在そのものが芳子の自我の存在意義なんだろう。支えがないと人間は生きられない・・ね。
読了日:02月24日 著者:唯川 恵
民王民王
バカ息子が意外にしっかり考えていたり、枠にとらわれない若者の言葉が痛快だったり、けっこう「よくあるよくある」という話だったのですけど、さらっと楽しく読めました。子どもと人格入れ替わった為に起きた騒動が現実と酷似って・・・現実の政治家がいかに幼稚だってことだよね(笑)民に熱く語る総理、現実にいたっていいじゃん!っていうか、居て欲しいよ。そして力強く「俺を選べよ!」なんて言われたら、私は1票入れちゃうけどね。
読了日:02月23日 著者:池井戸 潤
学校のセンセイ学校のセンセイ
単にかる〜い感じの若者で、センセイだってこんな日常ですよ!って感じに描かれているのかと思ったのですが・・・『なかなかやるな、溝口』あたりから、ん?ちょっと違うぞ!結構真面目。坪井くんがやさしいいい奴だったからって、自分と比べて凹むのも、やっぱりただの軽い奴じゃないし。熱く語るのが気恥ずかしくって面倒くさがり気取っていて、今更もう何が自分で、何が創ったキャラなのか?っていうのも、今までのキャラを急に変えられないってのもすごく同意。素で語った桐原先生。ちゃんとセンセイに向いていると思いますよ^^
読了日:02月20日 著者:飛鳥井 千砂
鏡の偽乙女 ─薄紅雪華紋様─鏡の偽乙女 ─薄紅雪華紋様─
これ・・・続きますよね?雪華の独特の雰囲気が気になって・・・あとを引く魅力?クセになります〜(笑)この独特の雰囲気と大正時代という設定がピッタリですね。書生風とか、絵の修業中とか、自分の存在している状態があいまいでも懐深く受け入れてもらえるっていう時代が感じられます。私は最後の「夜の夢こそまこと」が切なくて好き。この純な感じがいいです。それにしても雪華と〈あきらめ節〉の似合わないこと(笑)何かの伏線につながっているのかなぁ・・?
読了日:02月20日 著者:朱川 湊人
アイスクリン強しアイスクリン強し
江戸から明治に変わって、人が追い付かない位に変わっていくというその時代、だからこその若さの強み、奔放、思い立ったらの腰の軽さ・・・なんていうのを描きたかったのかなぁ。と勝手に思いながら読んでいました。楽しいのだけど今一つ入り込めなかったというのも正直なところ。そんな軽い感じでいいの?巡査さん!とツッコミどころもあり。いや、結局楽しんだんだけどね。せっかくのお菓子ももっともっと生かして、沙羅さんももっと奔放にみんなを振り回して、元気ハツラツな明治の若者の話読みたいな。
読了日:02月17日 著者:畠中 恵
獣の奏者 外伝 刹那獣の奏者 外伝 刹那
懸命に生きているからこそ大切にしたい「刹那」 エリンとイアルの二人だけでの生活は、その後の物語を知っているからこそ、胸がいたくなりますね。巻末の「初めての…」は我が子の断乳時とも重なって、あの時にしか感じられない珠玉の時間だったな‥と涙してしまいました。そして、何よりエサルの恋!<彼が、私を抱いてくれる人で、良かった>の言葉にグッときました。特に若い時はこういう刹那的な男に惹かれる、気持ちわかるなぁ。
読了日:02月15日 著者:上橋 菜穂子
御師(おんし) 弥五郎―お伊勢参り道中記御師(おんし) 弥五郎―お伊勢参り道中記
御師」って知らなかった。『烏金』に続き、また西條さんに江戸時代の生活の一端を垣間見させていただきました。確かに表面だけ見ると、御師は貧しい農民のなけなしのお金を巻き上げて潤っているように見えるかもしれない。でも「生きる」っていうのは、食べて寝て月日を過ごすだけじゃないものね。己の生活に〈はりあい〉ってものがあって初めて生きる力が湧いてくる。そのお手伝いの大切な仕事だったのね。今まで「おかげ参り」等の言葉は聞いたことあったがピンときていなかった。弥五郎の成長に合わせて私も御師の役目を学ぶことが出来ました。
読了日:02月13日 著者:西條 奈加
死ねばいいのに死ねばいいのに
みんな言い訳ばかり。ひと昔前の「‥くれない族」って言葉思い出した。《〜してくれない》自分から動かないくせに不遇なのは全て他人のせい。読んでいるとイライラする!…だけど、自分を省みるとどうだろう?やっぱり、無意識に人のせいにして自分を甘やかしていそうだ。そして、自分が理解出来ない話は、ねじ曲げて受け入れてそれのみを真実とする。この弁護士の話のような事件あるだろうなと思ったら怖い。ただ、愚痴るばかりじゃなく自分をさらけ出して考えてみたら、違う道もあるんじゃないか‥っていうエールにもなる話だったと思う。
読了日:02月12日 著者:京極 夏彦
まほろ駅前番外地まほろ駅前番外地
幼い子どもと遭遇してしまった行天の姿が切なすぎる!まだ生々しい傷が再生されていないんだね‥小指の傷は大丈夫になって、その手で悪党をのしちゃったり出来るのにね。でもね、泣き喚く幼児には声震わせたけど、叫び声をあげた由良公のことは助けたよね。知らんぷりしたり、置いてきぼりにしたりせずに、由良公とは向かいあっているよ。だから、もう少しで自分の傷ふさいで、人に愛をあたえる役まわりに再生出来ると思う。だから、もうちょっとの間、多田も新しい恋の成就は先延ばしにして、行天のそばにいて欲しいな。
読了日:02月10日 著者:三浦 しをん
まほろ駅前多田便利軒まほろ駅前多田便利軒
再読。何をやらかすかわからない行天は、女心をくすぐるような。そしてちょこちょこ可愛いでしょ。車のドアに傷つけた翌日トイレ掃除していたりね。気が付いたら懐いて後ろをついて来ていた野良犬のようなイメージ。「不幸だけど満足ってことはあっても、後悔しながら幸福だということはない」その時その時の気持ちのまま行動して死にそうになっちゃったりする行天のむちゃぶりは「すべてが元通りとはいかなくても修復することはできる」の有言実行だ!そしてそれは、由良に向けた多田の言葉「おまえが誰かに与えられる」と同意。これも修復だよね。
読了日:02月08日 著者:三浦 しをん
システィーナ・スカルシスティーナ・スカル
柄刀一作品。新聞書評でこの本を知り、絵画修復士の推理という言葉に惹かれて読んだのですが、美術に関する知識が欠けているせいか、作品の世界に入り込んで読むまでにいたりませんでした。いや、一つ一つの話の中でへぇ・・とは思っているんだけど今一つ心の中に響いてこなかったです。、絵画修復士である瞬介の魅力が薄い…は個人的好みですが(笑)「時の運送屋」のサイキパープルには心惹かれますが、どの謎もこじつけのような気がしてしまうのも、美術的背景に造詣がないからか。最後の「闇の揺りかご」意味深な書き方に感じるのですが・・・
読了日:02月06日 著者:柄刀 一
バムとケロのもりのこやバムとケロのもりのこや
本当にご無沙汰していたバムとケロの世界。だけど「僕達はずっと変わっていないよ」とばかりに、お茶目にドーナツをかじるケロちゃんに迎えられほんわか暖かくなりました(*^_^*)ページの隅々にまで描かれている世界を堪能!でもね、あのね、もりのこやの木の根元にあるちっちゃなドアの取っ手がね、初めに引っ張って取れちゃったきりまだ付いてないみたいなの。ソレちゃん直してくれたかなあ。
読了日:02月03日 著者:島田 ゆか
星間商事株式会社社史編纂室星間商事株式会社社史編纂室
会社の陰謀、賄賂、そしてそれを暴く熱血社員!そんな話をこんなユルい感じで書かれた作品は初めて読みました。私はヘタレな中年男とのB-loveはちょっとNGだけど、作中の話は意外にニタニタしながら読む自分にびっくりしたし…。うーん、結構ドタバタしていて軽ーい感じで、実はあまり好みじゃないのだけど、引き込まれましたね(*'-')金銭的賄賂じゃなくて、文学サロン!粋ですなー
読了日:02月03日 著者:三浦 しをん
それからはスープのことばかり考えて暮らしたそれからはスープのことばかり考えて暮らした
不思議な空気感のお話。〈ぼんやり帽〉をかぶっているような人は本当は苦手なんだけど。でも、この日常からちょっとだけかけ離れた感じは、学生の頃を思い出す。ちょっと遠回りして知らない小路を歩いたり、急に思い立って電車をわざと乗り過ごして初めての街で素敵なお店見つけたり。そういう時は大抵1人でふわふわと頭の中で自分とお喋りしている。そういえば‥と思いついたことから、どんどん想いが広がる感じ。仕事して家庭を持って子どもと時を過ごしているうちに、しばらく忘れてたなあ…と、いったことを久々想い出させてくれた作品でした。
読了日:02月03日 著者:吉田 篤弘

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