2011 4月に読んだ本

今年読んだ本 累計74冊

4月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:5866ページ

ささらさやささらさや
温かい目線がサヤとユウ坊に注がれて、本全体からほんわかとした気が溢れだしています。そう、気が弱くて頼りなくても、子どものいざという時には母は強い!なにをおいても子どもを守る楯となる。そして、その自分を支えてくれる人がいると、見守ってくれる人が必ずいるのだと信じることが出来たなら母はもっともっと強くなれる。だから、「俺がいなくたって・・・いくらでも幸せになれる。そう気づいてしまった・・・」なんて淋しそうに言わないで!この猶予期間に貴方が見守ってくれたからこそサヤは強くなれたのだから。貴方の愛に涙しました。
読了日:04月30日 著者:加納 朋子
シティ・マラソンズシティ・マラソンズ
この3人の作品を一冊で堪能できるのは、ものすごくお得感だったのだけど、さらりと読めてしまって逆にもったいない感じ。長編でガッツリとした話の方がやっぱり好みです。この中では、近藤さんの「金色の風」が好き。「だから、あなたもバレエという芸術の一部なのよ」の言葉には泣きました。自分は、はねのけられてしまったという疎外感をもっていた所にこの言葉。自分に自信や誇りをもっていいのだと背中をおしてくれる言葉はかたくなな心を柔らかくさせて、柔らかな心は人を受け入れ、幸せを感じることを思い出させて未来へと動きだす。素敵だ!
読了日:04月29日 著者:三浦 しをん,近藤 史恵,あさの あつこ
カイシャデイズカイシャデイズ
面白かったよ〜!!魅力ある人のもとには、やっぱり人は集まるよね〜部下に慕われるかどうかっていうのが、ある意味一番その人の人間性が出るような気がします。いくら頭が切れても、部下に仕事をさせられない上司はブー×だと思いますね。ただハチャメチャすれば面白がって人はついてくるってものではないだろうし。。。「俺について歩いて、その目でたしかめてみろ」って言えちゃうのが、格好いいですよね。願わくば、夫も職場でカッコよく部下に仕事をさせていればいいなぁ。こんな会社でバリバリ仕事をしたくなるような本でした(*^_^*)
読了日:04月27日 著者:山本 幸久
七つの海を照らす星七つの海を照らす星
どういうわけだか今までの私の読書歴では、児童相談所の担当者って、事なかれ主義で頭でっかちで現場の話なんて聞いてくれない!みたいな最悪のイメージがつくられていたのですけど、海王さんは真逆でした。こういう人が児相をどんどん動かしていって欲しいです。こんな風に心が大きな人を本当に尊敬します。「真実っていうのは人を幸せにするものだ」この言葉も大きいです。事実は動かせないとばかりになんでも杓子定規に考えて、結局切ない結果に終わるという話も数多くあるけれど「真実の物語を何度でも書き直す力」を信じてる方がずっといい!
読了日:04月24日 著者:七河 迦南
SPEED (The zombies series)SPEED (The zombies series)
高校生。。。子どもだ!って思っていても、こんなにちゃんと考えているじゃないか。自分の目で耳で確認して心で感じたことを頭で考えている。私は、娘に対して押し付けていないか?学校の南田のように「貴方のため」とか言って価値観を決めつけていないか?佳奈子の母のように「信じているから。気をつけて帰ってきてね」と言えていなかった自分をこれを読んですごく反省した。子どもは自分を認めてもらってこそ自分を信じて強くなり、誰かに誘われ手を引かれるのを待つのではなく、疾走感スピードを楽しみながら、自らの世界を創りだすのだから。
読了日:04月21日 著者:金城 一紀
フライ,ダディ,フライフライ,ダディ,フライ
お父さんの本だぁ!!!娘を守るため、身体つくって、恐怖乗り越え・・・自分の子どもと同年齢の子達に教えを乞い、食らいついていく熱血の話なんだけど、でもその子達の頭をクシャクシャしている姿や今度トランクス買ってやろうと考えてたり、山下の泣き顔みて「愛してるぞ~」となるあたり、やっぱりお父さんなの(*^_^*)テヘッて笑うななんて言われたり、バスと競争したり、神社の大木によじ登って拝まれちゃったりするところは、全く、子どもらと同化しているんだけどね。母の私はひたすら寄り添うことをまず思うけど、戦うんだね、父は!
読了日:04月19日 著者:金城 一紀
レヴォリューションNo.3レヴォリューションNo.3
活きのいい男の子の話。覇気がないけどお行儀が良い、生活指導の先生好みの子とは真逆な男の子。いいですねぇ。自分の子としてはツライけど、自分がもし同世代だったら、まちがいなくこっちを選びますね。「月が僕を見下ろしている。ぼんやり見てんじゃねえよ。手伝え、俺を引っ張り上げろ。月の引力を借りてどうにか立ちあがった・・」カッコイイよねぇ。男だよね。この痩せ我慢チックに歯を食いしばって、無理やり自分を鼓舞している感じ。惚れちゃうわ。
読了日:04月18日 著者:金城 一紀
イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)
あ〜そうきましたか。コツッコツッって感覚的に何か違和感にあたっているような気が途中したんですけどねぇ。その違和感がこのラストに繋がるとは気づけず「やられた感」も良かったです。「男女七人」とかクリスマスにお部屋とってディナーとか、私的には懐かしいバブルの頃の出来事で楽しめましたが、この時代背景にしたのはどうしてなのかな?イニシエーション・ラブどっちがどっちにたいして通過儀礼なのかな(+o+)
読了日:04月16日 著者:乾 くるみ
水を打つ(下) (実業之日本社文庫)水を打つ(下) (実業之日本社文庫)
他を抜き去り駆け上がって上に立ったからこそわかる感覚なんだろうな。「お前は俺を背負っているんだから逃げちゃダメなんだ」上巻では今岡が、そして小泉がこの言葉に押されて前へ進む。これが個人のみの競技ではないと言える普遍の真理なのですね。そして何故そんな無謀な暴挙にでたのか?と共感できなかった矢沢の賭けも、単に個人競技ではないという証明なんですね。思い入れたっぷりに読んでいるからこそ、「矢沢!どうして?!」と素人の私は叫んじゃいましたけど。そして、ラスト。。。最後の夜中での3人の練習風景の空気感に感動しました。
読了日:04月16日 著者:堂場 瞬一
水を打つ(上) (実業之日本社文庫)水を打つ(上) (実業之日本社文庫)
面白い!競泳の世界のことは何も知らないけど、引き込まれて一気読みでした。競泳と言えば、オリンピックの頃北島康介の強気発言や高速水着話題になりましたよね〜リレーでのチームの輪は感動の涙モノだったし!背泳ぎの入江選手を好きなのもTVで爽やか笑顔を見て好感度UPのせいだし(*^_^*)マスコミ報道で知ったこのようなことが、この本で裏付けられたような気がするほど、臨場感たっぷり。この本の内容に対する感想は下巻を読んでから(*^^)v
読了日:04月15日 著者:堂場 瞬一
メグルメグル
著者紹介に「人生を慈しむようなドラマを描き上げる」とあったが、まさにピッタリ。【ヒカレル】寂しいと繰り返し、1人で死んでいくことも出来ない弱虫。ギクッ。【タベル】食事の時にはTVは消す、まっとうな家庭に育った純朴な青年達の話は、心に沁みる。“笑いながら食うとさ、どんな飯でも結構うまいんだ”求めてやまない“心底おいしいという感覚”この一見当たり前とも思えることを回復する様子に、日常の大切さが胸に沁みる【メグル】季節はめぐる。誰がいなくなっても心地よい日が必ずくる。それは素敵なことだと言えることが素晴らしい。
読了日:04月13日 著者:乾 ルカ
小夜しぐれ (みをつくし料理帖)小夜しぐれ (みをつくし料理帖)
大人で自信家でちょっと口が悪くて、でも澪をみる瞳の奥には密やかな愛情が。。。澪にいつも難しい謎かけの言葉を残す小松原様。こんな謎めいた存在の小松原様のことを、私も澪と一緒になってお慕い申しておりました。だから、今回の小松原様の日常を伺い知ることのできる「嘉祥」はとっても嬉しいです(*^_^*)もっともっと小松原様の謎かけに澪が触発されて、料理の神髄を追及していく姿を追っていきたい。根っからの料理人である二人だからこそ強く結ばれて、二人の人生を添い遂げる形になって欲しいのです。
読了日:04月13日 著者:高田 郁
あした咲く蕾あした咲く蕾
もし今、美知恵おばさんがいたら。。。でも、1人の特異な力だけじゃ無理!命と引き換えじゃなく、皆の力を出し合って“あした咲く蕾”を作りだしたいね。人は誰でも、自分にとってなくてはならない人っているのかも。それは、無条件に自分を信じてくれる人だったり、パワーを与えてくれる人だったり。永遠に寄り添ってくれる人。自分のことを思って念じてくれる人。そんな話を読むと嬉しくなる。特に最後の『花、散ったあと』は、こういう男同士の親友が羨ましくなるほど、二人の間に流れる空気が底抜けに明るくてキラキラしていて、そして切ない。
読了日:04月11日 著者:朱川 湊人
本日、サービスデー本日、サービスデー
【本日・・】好みです。こんな風にトントン拍子に上手く流れていく話はベタですが好きなんです。しかも、人ってどんな風に繋がっているか解らないものだよっていう奥深さが感じられるし。【あおぞら】え!「妖怪ア」のるりるりが何故ここに?!どこかでリンクするのかと、そんなことばかり気になって逆にちゃんと読めなかった(汗)【気合】男の子ってこんな風に挑戦していって学んでいくんだろうなぁ。1人で真剣にやり通す時間って大切だ。【蒼い】人は皆、可能性という卵を持っていてそれを育てられれば孵化出来る。勇気と希望を持って生きよう!
読了日:04月10日 著者:朱川湊人
銀河に口笛銀河に口笛
「ズッコケ3人組」の少年達と「時をかける少女」のケン・ソゴルが一緒に過ごしている感じ?そして、バックに響く「銀色の道」外を駆け回って遊んでいる子どものテーマ曲になるには哀愁漂いすぎの感はあるけれど、橙色(=私にとってのイメージは夕陽の茜色)の団旗に象徴されるウルトラマリンにはピッタリかな。ただ無邪気に遊び回るのではなく、子どもなりの正義感や無常感、仲良しグループのルールや労り(言葉のやり取りの呼吸)みたいなものがリアルに描かれていて、リンダの存在も素直に受け入れて、世界に入りこんでよみふけりました。
読了日:04月09日 著者:朱川 湊人
砂漠の悪魔砂漠の悪魔
この時期にこの最後・・・何も知らずに読んで衝撃を受けた。東北大地震を境に、日本は、根本的に変わったのだなと改めて思う。以前なら、若者が悪ぶったり、絶望して世をはかなんだりしても、本当に生死をわける境遇っていうのが世界にはあるんだ。甘えちゃいけない。ってコメントを残しただけだったと思う。でも、まさに今、日本で悪魔がうごめいている。立ち向かわなくてはならない。広太が感じたより確かなまぎれもない恐怖が襲う。でも風評にまどわされて、逃げているだけでいいのか?この日本で、自分の生まれた場所で生きる為に戦わなければ。
読了日:04月08日 著者:近藤 史恵
ロードサイド・クロスロードサイド・クロス
とっても面白かった♪今どきのゲームは遊びではなく仮想の体験なんだね。そして、「ブログへの依存」これもすごくわかる。常に手元にあって、常にどうやって書き込もうか考えてしまう・・・ってこと、少なからず(特にブログをやり始めて夢中になっている時は)あるよね。今回の題材にも興味持ったし、ダンスが女性としてオニールに対する気持ちを吐露しそうな感じにも、グッときました。母親が「子どもに代わって戦うのではなく、子どもが闘っていくための準備を教えてやること」には頷けるのだけど子どもに疑われたら私はしこりが残るな(>_<)
読了日:04月07日 著者:ジェフリー・ディーヴァー
四十九日のレシピ四十九日のレシピ
お父さんの愛情が素敵。「愛」はよくわからなくても「想う」気持ちが伝わってきます。娘の部屋をお父さんが自分で手を入れて、タンスも選んで、婿の街までクーラーボックス担いで。。。乙美さんとのバス停までの回想もグッときたし、レシピ通りにお掃除始めるお父さんって何やら可愛いじゃないですか^^逆に百合子が「乙母さん」と言ってもなんだか白々しい感じだし、浩之も勝手なことほざいてんじゃないよ!(怒)って感じだったけど、お父さんの「うまい」の声に全部許す!って本でしたね。
読了日:04月03日 著者:伊吹有喜
折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)
著者の言葉でいうところの「ハイファンタジーミステリ」。最初は、この世界に没頭できるか不安がよぎりましたが、どんどん引き込まれ、戦いの場面からはまさに一気読み。もともとファルクのような自信に満ちた言葉で語り、物事を見極める力があって堂々と立っている人には無条件で魅せられるタチなので、冷静な目で判断した事柄を積み重ねるこの物語はとっても好み。とはいえ、「呪い」という言葉にはちょっと違和感を持ったまま読み進んだのですが、最後で「あ!」と声が出たほど「呪い」の意味に胸が痛くなり全てが氷解。引き込まれた作品でした。
読了日:04月02日 著者:米澤 穂信

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