2011 6月に読んだ本

今年読んだ本 99冊


6月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:4465ページ

終わらざる夏 上終わらざる夏 上
読ませますねぇ♪召集する側の発端では数字での員数あわせでも、直接赤紙を届けるものにとっては向かい合うのは人間であり、そして、召集される側になってみれば、もちろん一人ひとり物語がある。この一人ひとりの物語がどのように収束されていくのか・・ページを捲る手がとまらない。その収束された先に、今、私達が生きている日本が繋がっているのだから。。。下巻まで一気に読んで行きます。
読了日:06月30日 著者:浅田 次郎
若様組まいる (100周年書き下ろし)若様組まいる (100周年書き下ろし)
維新から20年。自分の行動ではなく、出自や親の身の処し方で、自分の生きる道が決まってしまうというこの時代。確かに、同じ元武士でも、今の立場によっていろいろ反目があるだろうなぁ。でも、そこを若様がうまく仕切ってかわしていく姿が、ちょっと男気があってカッコ良い。ミナの西洋菓子も、人を胃袋から懐柔するのに一役買っていて面白い。己のままならない人生を愚痴ってお酒に逃げたりもするけれど(しかもなんだかその描写がこなれてなくて好きじゃないけど)若様(好みはもちろん長瀬)が格好良い分、前作より私は好き(笑)面白かった。
読了日:06月26日 著者:畠中 恵
レヴォリューションNo.0レヴォリューションNo.0
やっぱり、このスピード感というかノリ!好きだわぁ。若い頃は特にこういうタフで突っ走る人が好きだったなぁ。親目線になるとそんなこと忘れてた。自分の子には無茶せず無難にを望み、わざわざ問題おこさなくてもいいのに・・と感じてた私は、この中の父親を頭から批判は出来ない。確かに息子に何があったかも聞かず頭から決めつけて、自らの身体を張るということをしないこの親は褒められるものではない。ただ不器用に間違っている形かもしれないけど、息子の行く末をその人なりに心配しているのだ。たとえブランドのバッグを持っていたとしても。
読了日:06月24日 著者:金城 一紀
下町ロケット下町ロケット
いやぁ!良かった良かった。いい本を読ませてもらいました。大満足です。熱い男達、いいですねぇ。弱者が品質とプライドで、驕った大企業を見返す。殿村の啖呵は天晴れで、胸がすく!自分の出世のための計算ではなく、純粋に会社を思う言葉は心を打つ。社長も夢を追う少年がそのまま大きくなったような、いかにも育ちがいいという人だけど、技術の裏付けがあるから決して裸の王様なんかじゃない!「1階に現実、2階に夢」いいねいいね。2階に金の亡者が住んでいたら、とり憑かれて魂吸われちゃうよ。こんな社長の下で元気に働きたいわ!
読了日:06月22日 著者:池井戸 潤
ばんば憑きばんば憑き
大好きな宮部さんの江戸物。いわゆる「怪」のお話なんだけど怖いって感じではなく、人の情けとか哀しみとか心の奥でシン・・と感じる。そして子どもの目線も入って語られるからか、読後はどれも、じんわり温かい。ただ、表題作「ばんば憑き」だけは違う感じ。入り婿で肩身が狭く、義父母にもそして妻にも機嫌をとる毎日。確かに哀れで孤独なんだけど、でも、自分を可哀想がってばかりで、妻の気持ちを慮ろうとしていない所に身勝手な冷たさを感じてしまったのは私だけかなぁ。他の話は、他人の為に涙し動こうとしているからこそ哀しみが沁みるのに。
読了日:06月21日 著者:宮部 みゆき
風にそよぐ墓標−父と息子の日航機墜落事故−風にそよぐ墓標−父と息子の日航機墜落事故−
あの事故から25年。四半世紀が経つ。なんの前触れもなく家族が消えていなくなる、そんな経験を強いられた子どもも大人になり、自らが家庭を築く年齢となるほどの時が過ぎた『その時』何を思い、語ることができるのか。自らが家庭をもって初めて「やっともとの僕に戻れたんです。やっと築けた幸せっていうのはすごい宝物」「毎日幸せやなあと思う。あんなこと経験しなかったらわからんかった。」今、この瞬間の日々を本当に大切にしている方の言葉に胸が震えました。震災に遭われた方の言葉ともかぶります。日常の幸せをもっとかみしめなくては。
読了日:06月18日 著者:門田 隆将
木暮荘物語木暮荘物語
こんな風に1つ1つのお話の主役はそれぞれ違っても、そのお話が少しづつリンクしている構成は大好き☆一気に読めました^^木暮おじいちゃんの「燃え盛りたぎる思い」はまだ理解不能だし、舎弟を引き連れている方も今のところ遠慮させてもらう。泥の味の珈琲をいれていた夫と再び何食わぬ顔では暮らせない。覗く方も覗かれる方も「親が知ったら泣くよ」としか思えなかった・・・だから、一番好きなのは、ニジコの心に言葉を伝えている並木。「ニジコさんとセックスするべきか考えていてストーカーどころじゃなかった」って、すごく可愛い(続く)
読了日:06月16日 著者:三浦しをん
県庁おもてなし課県庁おもてなし課
物語的には、かなりお約束っぽい展開でしたけど。。。本まるごと一冊高知のPR本♪すごい発想ですね、有川さん。間違いなく高知に行ってみたい人増えたと思います。もちろん私も。パラグライダーやってみたい!!馬路村行ってみたい!「小説だとお勉強感覚じゃなく具体化して理解できる」なるほど。。。一般人には高知の良さが活き活き伝わるし、お役所の仕事している人には自分達の感覚のズレっていうのも実感できる。一石二鳥ですね(笑)あ、日々に潤いが足りないおばちゃんは甘いお話に胸キュンで優しい涙が流せちゃう。一石三鳥か(*^^)v
読了日:06月13日 著者:有川 浩
永遠の0 (講談社文庫)永遠の0 (講談社文庫)
零戦ってこんなに凄かったのね。今まで、ただただ身の程知らずに世界に向かって、軍部が慢心の心で戦争を推し進めた!と思っていたから、こんなに優秀な戦闘機を創り出し、そして熟練されたパイロットが日本に存在していたということに驚き、語弊があるかもしれないが、日本人として誇りに思った。軍部の作戦ミス、上層部の身勝手さは、他の映画、物語でも触れられているが、これほどパイロット目線で、しかも、あの頃の特殊な感情だった!という話ではなく、「妻の為に帰りたい」と強く願う心がベースなので、より心が揺さぶられた コメントへ続く
読了日:06月12日 著者:百田 尚樹
マリアビートルマリアビートル
伊坂ワールド全開!!絡まって、繋がってシュルシュルと伏線回収。楽しかったです♪「もう、じゃかましいっ!」って感じの王子(怒)私自身が、周りの意見気にするしコントロールされやすい人間だからこそ、いっそう腹が立つ!!私の好みは、キリッと冷静で論理的な蜜柑なんだけど、檸檬のトーマス仲間のウンチク説明が妙にツボで惹かれます。そして天道虫のツキのなさ。ごちゃまぜ全て楽しんで、読了感は、花マルです。
読了日:06月11日 著者:伊坂 幸太郎
ラプソディ・イン・ラブラプソディ・イン・ラブ
家族の日常を映画に撮る。それだけだとドキュメンタリー映画である。しかし、その家族全員が役者。これはドラマなのか?〈彼らの台詞は真実か、演技か〉とは帯の言葉。家族4人が交互に語る形でCut毎に目線が変わるせいか。面白く一気に読んだけれど、深く感情移入することはなかったなぁ。時々モノローグに挟まれる言葉【上手いなぁ。いい役者だ。良い表情しているetc】が微妙に思考を中断させる。それこそが、この本のしかけで面白いところなんだろうけど・・・ただ、元大女優でプライドも高くちょっと上から目線の母は魅力的。好きですね。
読了日:06月07日 著者:小路 幸也
オブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ 東京バンドワゴンオブ・ラ・ディ オブ・ラ・ダ 東京バンドワゴン
出てくる出てくる玉手箱!!って感じの相変わらずの賑々しさ。楽しいですねぇ。研人くんがいい男になってきました!私は勘一おじいちゃんの大ファンだけど、その次にお気に入り決定です^^勘一はまたヤッチャッタけど、そんなおじいちゃんをよく解っている家族は文句言わないものねぇ。LOVEだよねぇ。本当にこの大家族の絆は羨ましいわ。直系の親戚が少なくって、だからこそ人の絆を大切にする。そんな勘一の心が、家族にもご近所さんにもちゃーんと伝わっていますね。そしてそれが読んでいる方にも伝わって心が温まります。LOVEだよねぇ。
読了日:06月03日 著者:小路 幸也

読書メーター

2011 5月に読んだ本

今年読んだ本の累計 87冊


5月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:4632ページ

小暮写眞館 (100周年書き下ろし)小暮写眞館 (100周年書き下ろし)
始めはちょっと入り込めなくて、こんなに分厚い本なのにどうしよう・・と思いましたが、コゲパンちゃんが怒涛の勢いで足立氏をやりこめる辺りから一気読み。念写っていうのもアリだなぁと思えるようになり、極めつけは英一が「小暮さんの気配」に挨拶をちゃんとしたシーンでグッときた。なんだか皆ちゃんと人の気持ち慮って生活しているよね。だからこそ目つきや言葉に鎧を着せないと過ごせなくなってしまうこともあるんだね。小暮写真館という駅でちょっと心を休めてまた「さてと・・・」とゆっくり出発する。そんな心地よい読後になりました。
読了日:05月29日 著者:宮部 みゆき
しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)しゃべれどもしゃべれども (新潮文庫)
いや泣けたわ〜なんかいいなぁ。結局あんまり『キチッキチッ』とは解決されていないのだけど、でもいい!人間弱いとこあるし、もっと上手く立ちまわればいいのに!ってこともあるけど、変えられない自分ってのもあるし。グダグダと考えこんじゃうとドンドン悪く転がっていくこともある。でもね、でもね!解ってくれる人もいるじゃん。声かけてくれる人も見守ってくれる人もいるよ!って元気出る本。一門会の場で「がんばってやー」の掛け声は鼻の奥がツンとして、村林の噺ではもう泣けた泣けた!この本、好きだなぁ。
読了日:05月28日 著者:佐藤 多佳子
第二音楽室―School and Music第二音楽室―School and Music
よかったなぁ。この本好き。そう、自分で音をだしながら皆の音も聞くんだよね。その時一つになれた充足感はハンパない快感だ!娘の、学芸会に向けてのオーディションで希望の楽器を勝ち取った誇らしげな顔やピアノの発表会で大失敗して大泣きした顔が思い出されてホッコリ(*^_^*)マーチングの練習と言いながら隠れ遊んだあの日、渡せなかったチョコ、先輩がいなくなる卒業式・・私の青春時代もかぶるかぶる〜そして「裸樹」ウチの気持ちがせまってくる。周りの気配ばかり聞いていても、気持ちの良い空気は奏でられない。最後ウチは強くなる!
読了日:05月23日 著者:佐藤 多佳子
ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業(上)ハーバード白熱教室講義録+東大特別授業(上)
面白い!サンデル教授の絶妙なナビに導かれて「考える」ということ自体がワクワクする。この講義終了後も学生同士で討論続けたり、あるいは個人独りで再度咀嚼しつづけている姿が自然に思い浮かぶ。そして、「正義」とは?子どもが幼い時は危険が『悪』そして「良い母親に見られる為に行っていること」はないだろうか!今までカントとか哲学なんて私の生活には全く皆無だったけど、具体例が効いているのか一生懸命、学生達とともに考え、そのことを楽しんでいる自分にとても満足(^^)v
読了日:05月22日 著者:マイケル サンデル
てるてるあしたてるてるあした
誰にも愛されず満たされないと、照代の母のようにいつまでも子どものように受身でしかいられないのか?悲しいね。愛がないってそれほどに心が渇望してしまうのね。。。でも、でも、沢井やす子さんの前には久代さんがいたのに。ちゃんと向き合ってくれた久代さんが。「沢井やす子」の弱さが悲しい。最初の頃の照代の荒み方も不安定感も15才の少女があの状態に放りだされたら仕方がない。よくぞ周りの温かさに気付いた!自分が変わることで失ったかに見えた愛を家族の関係をもう一度築くことができるのだ!照代、偉いよ!そして、久代さんは最高だ!
読了日:05月21日 著者:加納 朋子
小さいおうち小さいおうち
あぁ。あの時代の一般家庭の奥さまは、ある意味守られていたのだなぁと、今まで描いていた戦時中のイメージとは異なる印象を持ちました。現代に生きる健史は「おばあちゃん能天気すぎる」と非難するけれど、時子ご夫妻の暮らしが急に一変するのではなく、外の影響を少しづつ受けながらも穏やかに暮らしている様子が、逆にリアルティがあるような気がして納得しながら読みました。賢い女中と自分の手元から嫁がす気概で女中を仕込む女主人。この二人がいる「小さいおうち」の世界は、正に良き時代のものであり、いつまでも続いていて欲しかった。
読了日:05月18日 著者:中島 京子
スコーレNo.4スコーレNo.4
「可愛い」に縛られ自分を卑下する麻子。「人を押しのけても絶対に!」という執着心がないから自分には愛する資格がないと揺らぐ麻子。もしこれ以上グチグチ言ったり、どうせ私なんか・・とやる気の無さを見せていたら、イラッとして引いていたと思う。でも、麻子は違った。結局ね、自分を曲げてないし、自分の“見る目”を信じていたし、“何かを隠されている穴ぼこなんて跨いで通ればいい”という強さを持っているのだ。後は自分の人生を信じること。やっぱり「家族」っていうスコーレ(学校)は大きいなぁ。育ち方が自信の後押しをしてくれるね。
読了日:05月15日 著者:宮下 奈都
無花果の実のなるころに無花果の実のなるころに
面白かったけど・・こんな風に手際が良くてお料理上手な男の子の話、どこかで読んだことあるような気がする。どの話のキャラとかぶるのかな。コナン君かな?曽野綾子さんの「太郎物語」かな?どっちもこんなにお利口さんの良い子ではないか・・コナン君は料理作らないしね。うーん。思い出せない(>_<) 鼻につくわけではないし、面白く読んだのだけど。でも私は西條奈加さんの本は江戸設定の話の方が好きだな。
読了日:05月13日 著者:西條 奈加
一刀斎夢録 下一刀斎夢録 下
真に拠って立つ処がなかったということか。。。それを自分で認められず、しかし無意識に鉄之助を己の変わり身として、ある時はイラつき、ある時は憐れみ、そして生を託したかったということなのか?新撰組時代は長州人らを不逞浪士として命を追いっていたのが、一転、逆賊となり、さらに維新後は官軍として謀反士族を制する側となる。この翻弄されたというべき人生の語りは、まさに「夢録」であり、読み切った今も胸の内でこなれることが出来ない。本当に命をかけるということを知り得ない私にとっては剣の奥義を垣間見ることも難しかった。
読了日:05月11日 著者:浅田 次郎
一刀斎夢録 上一刀斎夢録 上
いやいや、読み終えるのにすごい時間がかかった!しかもまだ上巻(>_<) 坂本竜馬が好きな私としては、新撰組は悪者としてのイメージが刷り込まれているからかしら。かなり前に読んだ「壬生義士伝」は引き込まれて読んだのだけど、こちらは『夢録』だけに、読み始めると私が夢に引きづり込まれる(笑) 人は皆、糞袋。という彼であるが、人が結ぶ縁を語ったり、子どもには情が必要と語ったりするのも一興。 新撰組は死場所を見失ったとよく言われるが、なるほどこうやって虚実入り交ぜて、厄介払いも言葉を変えて、大義名分つくっていたのか。
読了日:05月08日 著者:浅田 次郎
影法師影法師
自分の才覚と努力で上りつめていく話は、もろ好み!と思っていたら、このタイトル『影法師』。ここまで自分を表に出さず支え続けるというのは、それだけ封建制度の中で身分を越えて大願を成就させるということがいかに大変か!という表れなのだろうか。武士道からなる金打の誓い。「侍として死にたい」という熱い思いは、単に姿形の『侍』ではなかった。真の『侍の心』だったのですね。百姓一揆で感じた思いもこの話の中では、勘一の気持ちにだけ光をあてて描いているけれど、言葉にして表されていない影の気持ちが読み終えた後に胸にせまります。
読了日:05月05日 著者:百田 尚樹
バイバイ、ブラックバードバイバイ、ブラックバード
システムとか戦略なしに子どものサッカーみたいにボールを追って、わあ、って走る。自分の気持ちのまま声をかけずにはいられない。それが、自分を良く見せようとか人と競うとか気持ちが一切入っていないから、自己中心の嫌な奴じゃなくて魅力的な男ってことになるのかな。自分が助かろうとする危険な企てに彼女達を巻き込むことはしなかったものね。だからこそ繭美は「助ける」という文字を辞書に復活させたんだ!足が震えながらも独り前進しようとしている男を前にしたら、やっぱり人は守ってやろうとするよね。あ、やっぱり繭美は人だったね(笑)
読了日:05月03日 著者:伊坂 幸太郎
つばさものがたりつばさものがたり
優しい人があふれているお話。自分は家族の希望の星だからと倒れるまで頑張って、そして、そのお兄ちゃんは少しでも妹を楽しませようと背におぶって走る。正に天使のお気に入りの家族なのに、代二郎のオーラはなぜ臭いのだろう(笑)レイの話は現実離れかもだけど、ジャンプテストの様子は思わずワクワクして小麦と一緒に興奮!「ごっこ遊び」の延長としながらも真面目にアドバイスしている代二郎はとても素敵なお父さんよね。道恵も好き!パティシエになる決意とか叶夢に対して心配しすぎずに見守っている姿勢とか男前だわ。ホントに良い家族よね。
読了日:05月01日 著者:雫井 脩介

読書メーター

2011 4月に読んだ本

今年読んだ本 累計74冊

4月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:5866ページ

ささらさやささらさや
温かい目線がサヤとユウ坊に注がれて、本全体からほんわかとした気が溢れだしています。そう、気が弱くて頼りなくても、子どものいざという時には母は強い!なにをおいても子どもを守る楯となる。そして、その自分を支えてくれる人がいると、見守ってくれる人が必ずいるのだと信じることが出来たなら母はもっともっと強くなれる。だから、「俺がいなくたって・・・いくらでも幸せになれる。そう気づいてしまった・・・」なんて淋しそうに言わないで!この猶予期間に貴方が見守ってくれたからこそサヤは強くなれたのだから。貴方の愛に涙しました。
読了日:04月30日 著者:加納 朋子
シティ・マラソンズシティ・マラソンズ
この3人の作品を一冊で堪能できるのは、ものすごくお得感だったのだけど、さらりと読めてしまって逆にもったいない感じ。長編でガッツリとした話の方がやっぱり好みです。この中では、近藤さんの「金色の風」が好き。「だから、あなたもバレエという芸術の一部なのよ」の言葉には泣きました。自分は、はねのけられてしまったという疎外感をもっていた所にこの言葉。自分に自信や誇りをもっていいのだと背中をおしてくれる言葉はかたくなな心を柔らかくさせて、柔らかな心は人を受け入れ、幸せを感じることを思い出させて未来へと動きだす。素敵だ!
読了日:04月29日 著者:三浦 しをん,近藤 史恵,あさの あつこ
カイシャデイズカイシャデイズ
面白かったよ〜!!魅力ある人のもとには、やっぱり人は集まるよね〜部下に慕われるかどうかっていうのが、ある意味一番その人の人間性が出るような気がします。いくら頭が切れても、部下に仕事をさせられない上司はブー×だと思いますね。ただハチャメチャすれば面白がって人はついてくるってものではないだろうし。。。「俺について歩いて、その目でたしかめてみろ」って言えちゃうのが、格好いいですよね。願わくば、夫も職場でカッコよく部下に仕事をさせていればいいなぁ。こんな会社でバリバリ仕事をしたくなるような本でした(*^_^*)
読了日:04月27日 著者:山本 幸久
七つの海を照らす星七つの海を照らす星
どういうわけだか今までの私の読書歴では、児童相談所の担当者って、事なかれ主義で頭でっかちで現場の話なんて聞いてくれない!みたいな最悪のイメージがつくられていたのですけど、海王さんは真逆でした。こういう人が児相をどんどん動かしていって欲しいです。こんな風に心が大きな人を本当に尊敬します。「真実っていうのは人を幸せにするものだ」この言葉も大きいです。事実は動かせないとばかりになんでも杓子定規に考えて、結局切ない結果に終わるという話も数多くあるけれど「真実の物語を何度でも書き直す力」を信じてる方がずっといい!
読了日:04月24日 著者:七河 迦南
SPEED (The zombies series)SPEED (The zombies series)
高校生。。。子どもだ!って思っていても、こんなにちゃんと考えているじゃないか。自分の目で耳で確認して心で感じたことを頭で考えている。私は、娘に対して押し付けていないか?学校の南田のように「貴方のため」とか言って価値観を決めつけていないか?佳奈子の母のように「信じているから。気をつけて帰ってきてね」と言えていなかった自分をこれを読んですごく反省した。子どもは自分を認めてもらってこそ自分を信じて強くなり、誰かに誘われ手を引かれるのを待つのではなく、疾走感スピードを楽しみながら、自らの世界を創りだすのだから。
読了日:04月21日 著者:金城 一紀
フライ,ダディ,フライフライ,ダディ,フライ
お父さんの本だぁ!!!娘を守るため、身体つくって、恐怖乗り越え・・・自分の子どもと同年齢の子達に教えを乞い、食らいついていく熱血の話なんだけど、でもその子達の頭をクシャクシャしている姿や今度トランクス買ってやろうと考えてたり、山下の泣き顔みて「愛してるぞ~」となるあたり、やっぱりお父さんなの(*^_^*)テヘッて笑うななんて言われたり、バスと競争したり、神社の大木によじ登って拝まれちゃったりするところは、全く、子どもらと同化しているんだけどね。母の私はひたすら寄り添うことをまず思うけど、戦うんだね、父は!
読了日:04月19日 著者:金城 一紀
レヴォリューションNo.3レヴォリューションNo.3
活きのいい男の子の話。覇気がないけどお行儀が良い、生活指導の先生好みの子とは真逆な男の子。いいですねぇ。自分の子としてはツライけど、自分がもし同世代だったら、まちがいなくこっちを選びますね。「月が僕を見下ろしている。ぼんやり見てんじゃねえよ。手伝え、俺を引っ張り上げろ。月の引力を借りてどうにか立ちあがった・・」カッコイイよねぇ。男だよね。この痩せ我慢チックに歯を食いしばって、無理やり自分を鼓舞している感じ。惚れちゃうわ。
読了日:04月18日 著者:金城 一紀
イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)イニシエーション・ラブ (ミステリー・リーグ)
あ〜そうきましたか。コツッコツッって感覚的に何か違和感にあたっているような気が途中したんですけどねぇ。その違和感がこのラストに繋がるとは気づけず「やられた感」も良かったです。「男女七人」とかクリスマスにお部屋とってディナーとか、私的には懐かしいバブルの頃の出来事で楽しめましたが、この時代背景にしたのはどうしてなのかな?イニシエーション・ラブどっちがどっちにたいして通過儀礼なのかな(+o+)
読了日:04月16日 著者:乾 くるみ
水を打つ(下) (実業之日本社文庫)水を打つ(下) (実業之日本社文庫)
他を抜き去り駆け上がって上に立ったからこそわかる感覚なんだろうな。「お前は俺を背負っているんだから逃げちゃダメなんだ」上巻では今岡が、そして小泉がこの言葉に押されて前へ進む。これが個人のみの競技ではないと言える普遍の真理なのですね。そして何故そんな無謀な暴挙にでたのか?と共感できなかった矢沢の賭けも、単に個人競技ではないという証明なんですね。思い入れたっぷりに読んでいるからこそ、「矢沢!どうして?!」と素人の私は叫んじゃいましたけど。そして、ラスト。。。最後の夜中での3人の練習風景の空気感に感動しました。
読了日:04月16日 著者:堂場 瞬一
水を打つ(上) (実業之日本社文庫)水を打つ(上) (実業之日本社文庫)
面白い!競泳の世界のことは何も知らないけど、引き込まれて一気読みでした。競泳と言えば、オリンピックの頃北島康介の強気発言や高速水着話題になりましたよね〜リレーでのチームの輪は感動の涙モノだったし!背泳ぎの入江選手を好きなのもTVで爽やか笑顔を見て好感度UPのせいだし(*^_^*)マスコミ報道で知ったこのようなことが、この本で裏付けられたような気がするほど、臨場感たっぷり。この本の内容に対する感想は下巻を読んでから(*^^)v
読了日:04月15日 著者:堂場 瞬一
メグルメグル
著者紹介に「人生を慈しむようなドラマを描き上げる」とあったが、まさにピッタリ。【ヒカレル】寂しいと繰り返し、1人で死んでいくことも出来ない弱虫。ギクッ。【タベル】食事の時にはTVは消す、まっとうな家庭に育った純朴な青年達の話は、心に沁みる。“笑いながら食うとさ、どんな飯でも結構うまいんだ”求めてやまない“心底おいしいという感覚”この一見当たり前とも思えることを回復する様子に、日常の大切さが胸に沁みる【メグル】季節はめぐる。誰がいなくなっても心地よい日が必ずくる。それは素敵なことだと言えることが素晴らしい。
読了日:04月13日 著者:乾 ルカ
小夜しぐれ (みをつくし料理帖)小夜しぐれ (みをつくし料理帖)
大人で自信家でちょっと口が悪くて、でも澪をみる瞳の奥には密やかな愛情が。。。澪にいつも難しい謎かけの言葉を残す小松原様。こんな謎めいた存在の小松原様のことを、私も澪と一緒になってお慕い申しておりました。だから、今回の小松原様の日常を伺い知ることのできる「嘉祥」はとっても嬉しいです(*^_^*)もっともっと小松原様の謎かけに澪が触発されて、料理の神髄を追及していく姿を追っていきたい。根っからの料理人である二人だからこそ強く結ばれて、二人の人生を添い遂げる形になって欲しいのです。
読了日:04月13日 著者:高田 郁
あした咲く蕾あした咲く蕾
もし今、美知恵おばさんがいたら。。。でも、1人の特異な力だけじゃ無理!命と引き換えじゃなく、皆の力を出し合って“あした咲く蕾”を作りだしたいね。人は誰でも、自分にとってなくてはならない人っているのかも。それは、無条件に自分を信じてくれる人だったり、パワーを与えてくれる人だったり。永遠に寄り添ってくれる人。自分のことを思って念じてくれる人。そんな話を読むと嬉しくなる。特に最後の『花、散ったあと』は、こういう男同士の親友が羨ましくなるほど、二人の間に流れる空気が底抜けに明るくてキラキラしていて、そして切ない。
読了日:04月11日 著者:朱川 湊人
本日、サービスデー本日、サービスデー
【本日・・】好みです。こんな風にトントン拍子に上手く流れていく話はベタですが好きなんです。しかも、人ってどんな風に繋がっているか解らないものだよっていう奥深さが感じられるし。【あおぞら】え!「妖怪ア」のるりるりが何故ここに?!どこかでリンクするのかと、そんなことばかり気になって逆にちゃんと読めなかった(汗)【気合】男の子ってこんな風に挑戦していって学んでいくんだろうなぁ。1人で真剣にやり通す時間って大切だ。【蒼い】人は皆、可能性という卵を持っていてそれを育てられれば孵化出来る。勇気と希望を持って生きよう!
読了日:04月10日 著者:朱川湊人
銀河に口笛銀河に口笛
「ズッコケ3人組」の少年達と「時をかける少女」のケン・ソゴルが一緒に過ごしている感じ?そして、バックに響く「銀色の道」外を駆け回って遊んでいる子どものテーマ曲になるには哀愁漂いすぎの感はあるけれど、橙色(=私にとってのイメージは夕陽の茜色)の団旗に象徴されるウルトラマリンにはピッタリかな。ただ無邪気に遊び回るのではなく、子どもなりの正義感や無常感、仲良しグループのルールや労り(言葉のやり取りの呼吸)みたいなものがリアルに描かれていて、リンダの存在も素直に受け入れて、世界に入りこんでよみふけりました。
読了日:04月09日 著者:朱川 湊人
砂漠の悪魔砂漠の悪魔
この時期にこの最後・・・何も知らずに読んで衝撃を受けた。東北大地震を境に、日本は、根本的に変わったのだなと改めて思う。以前なら、若者が悪ぶったり、絶望して世をはかなんだりしても、本当に生死をわける境遇っていうのが世界にはあるんだ。甘えちゃいけない。ってコメントを残しただけだったと思う。でも、まさに今、日本で悪魔がうごめいている。立ち向かわなくてはならない。広太が感じたより確かなまぎれもない恐怖が襲う。でも風評にまどわされて、逃げているだけでいいのか?この日本で、自分の生まれた場所で生きる為に戦わなければ。
読了日:04月08日 著者:近藤 史恵
ロードサイド・クロスロードサイド・クロス
とっても面白かった♪今どきのゲームは遊びではなく仮想の体験なんだね。そして、「ブログへの依存」これもすごくわかる。常に手元にあって、常にどうやって書き込もうか考えてしまう・・・ってこと、少なからず(特にブログをやり始めて夢中になっている時は)あるよね。今回の題材にも興味持ったし、ダンスが女性としてオニールに対する気持ちを吐露しそうな感じにも、グッときました。母親が「子どもに代わって戦うのではなく、子どもが闘っていくための準備を教えてやること」には頷けるのだけど子どもに疑われたら私はしこりが残るな(>_<)
読了日:04月07日 著者:ジェフリー・ディーヴァー
四十九日のレシピ四十九日のレシピ
お父さんの愛情が素敵。「愛」はよくわからなくても「想う」気持ちが伝わってきます。娘の部屋をお父さんが自分で手を入れて、タンスも選んで、婿の街までクーラーボックス担いで。。。乙美さんとのバス停までの回想もグッときたし、レシピ通りにお掃除始めるお父さんって何やら可愛いじゃないですか^^逆に百合子が「乙母さん」と言ってもなんだか白々しい感じだし、浩之も勝手なことほざいてんじゃないよ!(怒)って感じだったけど、お父さんの「うまい」の声に全部許す!って本でしたね。
読了日:04月03日 著者:伊吹有喜
折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)折れた竜骨 (ミステリ・フロンティア)
著者の言葉でいうところの「ハイファンタジーミステリ」。最初は、この世界に没頭できるか不安がよぎりましたが、どんどん引き込まれ、戦いの場面からはまさに一気読み。もともとファルクのような自信に満ちた言葉で語り、物事を見極める力があって堂々と立っている人には無条件で魅せられるタチなので、冷静な目で判断した事柄を積み重ねるこの物語はとっても好み。とはいえ、「呪い」という言葉にはちょっと違和感を持ったまま読み進んだのですが、最後で「あ!」と声が出たほど「呪い」の意味に胸が痛くなり全てが氷解。引き込まれた作品でした。
読了日:04月02日 著者:米澤 穂信

読書メーター

2011 3月に読んだ本

今年読んだ本  累計 55冊

3月の読書メーター
読んだ本の数:20冊
読んだページ数:5744ページ

ミミズクと夜の王 (電撃文庫)ミミズクと夜の王 (電撃文庫)
読友さんのおススメで初めて手にとった作家さんの本。アンディやオリエッタの包みこむ愛は、紡ぐ言葉と涙を拭うすべを教える。ミミズクのひたすらに寄り添う愛は許しを与え、ディアの自らの得を省みず相手の求めに応える愛は己を強くする。己よりも国を選ぶと言いきる力強い国王のディアへの愛は、武骨で鍛える愛。クロちゃんの教え導く愛はミミズクに勇気を与え、そしてそして夜の王フクロウは・・・(ネタバレっぽいので以下はコメント欄へ)あたたかい涙が何度も何度も流れます。素敵な本でした。
読了日:03月31日 著者:紅玉 いづき
邂逅の森 (文春文庫)邂逅の森 (文春文庫)
男らしさムンムンのマタギにやられました。カッコイイです。筋肉でがっしりとした太い二の腕が目に浮かびます。自分の腕と知恵で獣と向かい合うマタギ。一度は「森」から離れた冨冶も、その魅力に、引き寄せられ再び「森」と出会い、命をかけて、妻の元に帰ってくる。。。女冥利ですよね。飾ったり小手先の駆け引きが効かない自然や獣が相手だからこそ、シンプルに、愛するものにもう一度逢う為だけに力をふり絞ることが出来るのですね。「森」には再び出会ったが、再会した「女」でなくて、今を支えてくれていた「妻」を選んでくれて、ホッとした。
読了日:03月29日 著者:熊谷 達也
完全なる首長竜の日完全なる首長竜の日
自分の意識が作りだした架空のゾンビ(外面だけで内面を持たないモノ)と現実の人格を持った他者とをどう区別するのか。だいいち、今、自分が感じているこの世界が、現実のものだと、何を持って確信するのか。もしかしたら、こんな風に考えている「私」だって誰かの夢の中で作られた存在で、この世界そのものがもっと大きなモノの夢なのかもしれない‥そうじゃない!と、私は自我を確立した「私自身」 だ!とどうやったら言い切れるというのか‥‥と、こんな堂々巡りは、気持ちが強い時には興味ないし、弱っている時は辛すぎる‥
読了日:03月28日 著者:乾 緑郎
月と蟹月と蟹
子ども達の世界は意外に残酷。子どもだからって未来の希望だけを見つめてキラキラしているだけな訳はない!この本はより現実の世界を表しているのかもしれない。実際こんな風に陰にこもった遊びをしていたような気もする。ただあまりに救いがなくて読んだ後が哀しすぎる‥昭三が元気で、慎一とじゃれあいながらTVを見る!そんななんでもない日常すら奪われ、そして春也の屈折した友情。ずーっと息を詰めて読んでいたような気がする。辛いな…
読了日:03月25日 著者:道尾 秀介
光媒の花光媒の花
「隠れ鬼」に始まって、どんな混沌とした世界に連れて行かれるのか!!と恐々として読み進むと‥夢は大きいほど真っ直ぐに飛べる‥逆さまにした袋に幸せな思い出を閉じ込める生き方‥音を声を受け入れない哀しい強さ。そして、虫を誘い込んで企んで思い通りに動かすたくましさ。この世界は光ったり翳ったりしながら動いている。高い場所から見るとすべてが繋がり合い、わからないからこそ、白く眩しく光が広がる。その光に導かれて花が咲く。。いい本を読んだ。
読了日:03月23日 著者:道尾 秀介
声出していこう声出していこう
私以外の私にはなれないのだけど、その私は「皆が思うのとは違うんだ」と密かに思う気持ち、ちょっと共感!自ら望むキャラ作りの為「アイスのふたを舐めない」マサノリや「ゼペットじいさん目指し低い声で話す」泰介はご愛嬌。モテセンサー誤作動だらけの幹基が、一番イタい!勘違い野郎クンは何も自分で実現していないのに、同類の勘違いサンを探しだし、嘘と本当の境目がわからなくなって‥いや、これは怖いわ。私はこれからきっと「カワイイ母」のキャラを続けていくから、さばさばした娘と、仲良くやっていきたいな。やっぱりそれもウザいかな。
読了日:03月23日 著者:朝倉 かすみ
シアター!〈2〉 (メディアワークス文庫)シアター!〈2〉 (メディアワークス文庫)
やっぱり一気読み!司さん、ついていきます!!自分の能力に自信あって傲慢なタイプがもろ好みだし(やばい!完全にMだ)しかも、自分自身のその脆さを知っている大人の言動がカッコイイし。ダメだしも理屈でバッサバサなぎたおしてもキレ味いいから傷口がぐちゃぐちゃにならずに、みんなついてくるし!いつもはどこまでも上から目線なのに、家族の中で自分だけが「演劇」を知らないという疎外感に、ひとり頼りなく立ちつくしちゃう姿を無防備に千歳に見せちゃったりして、これまた素直に「ありがとう」なんて口にする。惚れない訳ないじゃん!
読了日:03月20日 著者:有川 浩
秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)秋期限定栗きんとん事件 下 (創元推理文庫 M よ 1-6)
面白かったなぁ。狐と狼がそれぞれに普通の高校生達と交わって青春!小鳩くんは何だか可笑しいと思っていたら、そうか人間失格だったのか‥(苦笑)そりゃ、高校生loveの基準からいうと、小鳩くんの反応はNGだわ。以下はネタばれなのでコメントへ
読了日:03月19日 著者:米澤 穂信
秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)秋期限定栗きんとん事件〈上〉 (創元推理文庫)
前作の「春期‥」も思ったのだけど、なーんだかコミカルに感じるのは、小鳩くんが、頭脳派なのに微妙に抜けているからかしら(*_*)小市民振りを発揮しているつもりでも、ちょっと推理をひけらかす感じが、ツメの甘さを露呈しているし、しかもラストに彼女がまさか‥!一方、小佐内さんはやっぱり不気味!『春期‥』の感想欄に書いた私好みの甘い展開には、やはりならないのかねえ(x_x;)
読了日:03月19日 著者:米澤 穂信
夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)夏期限定トロピカルパフェ事件 (創元推理文庫)
「春期」では、普通にちょっと小生意気な子が日常の謎を解いているって様子だったのに、この「夏期」では俄然、空気が変わってきた。だって結局「小市民偽装」全然してないよ!小佐内さんは、始めから壮大な計画練っているし、小鳩くんもねぇ、小市民は女の子からそんな風にケーキ搾取しないよぉ。お互いがいるからこそ、小市民たることが出来ない。。。んじゃなくて、小市民でいるためだけに一緒に居るのではない!って思いたくなったんじゃないかなぁ。これって、無理やり甘い要素を注ぎこみたいという私の希望的観測かしら?さて秋はどんな感じ?
読了日:03月17日 著者:米澤 穂信
春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)春期限定いちごタルト事件 (創元推理文庫)
これが噂に聞いていた小市民シリーズ(*^_^*)楽しかった♪小佐内さんってどんな過去なんだろう!とか、この2人の関係って結局どうよ!とか、気になるムズムズ感満載(*_*)本来のものを隠して、自分に役割を課すって言うと、坂木司さんの「夜の光」のスパイ任務を思い浮かべてしまうのだけど、シリアスな追いつめられた感は「小市民」ではないので、なーんだかコミカルタッチな感じが楽しい。小鳩クンの賢しらな、自分をひけらかす感じの幼い若さに比べて、小佐内さんの「目には目を!」は迫力あって「食えない」ですね〜
読了日:03月16日 著者:米澤 穂信
チームチーム
山城の豹変ぶりが、いきなりすぎてストンと納得出来ないのは、私がアスリートでないから?スポーツを極めている人には理解できるのでしょうか?でも、各々が走りながら考えていること、目にしていることがドンドン伝わってきて、あのお正月の箱根を、もう一度目にすることが出来たような感じで、駅伝を楽しむことができました。以前TVで、予選会の様子、特に落ちてしまった大学の選手達を見たことがあります。あの戦いの後、学連選抜として走るモチベーションを上げるまでには、確かに一つの物語がありますよね。一気に読み終えました(^^)v
読了日:03月15日 著者:堂場 瞬一
ちょんまげぷりん 2 (小学館文庫)ちょんまげぷりん 2 (小学館文庫)
安兵衛が21世紀に現れていた時、何故あそこまで仕事にのめり込んだのかが明らかに! 自分の存在意義って大切。そして、やるべきことがあるって人を強くさせますね。ただなんとなく流されるようにでも生きて行ける、恵まれすぎている子ども達は逆に、一生懸命になれなくて不幸なのかも。目指すものを見つけさせてあげたいですねー
読了日:03月13日 著者:荒木 源
ちょんまげぷりん (小学館文庫)ちょんまげぷりん (小学館文庫)
子どもには、凛とした態度で臨むべきである。しかしながら、厳として戒めるには体力も忍耐も必要であり、仕事に時間に追われ疲れ果て精神に余裕がなくなると、諦めるか怒鳴りつけるかで終着とした方が簡単なのである。これにいたり、子どもが納得するまで教え諭すという会話もなくなり、子どもには生活に対する満足感が減り、反抗が増すという悪循環に陥る。これを断ち切った安兵衛に母子が惹かれるのは当たり前ですね。娘が幼かった頃を思い出しながら読んで楽しかったです♪
読了日:03月13日 著者:荒木 源
おとぎのかけら 新釈西洋童話集おとぎのかけら 新釈西洋童話集
かなりの「黒」は読んだ後味が辛くて苦手。もともと《マッチ売りの少女》《ハーメルンの笛吹き男》は苦手な話だったが、この本で形が変わってもやっぱり(>_<)逆に《白雪姫》はディズニーの曲と共に明るい色彩が浮かぶ話だったのに、こんなに、したたかな女の話だったのか‥とちょっと笑えた。『鵺の森』の強さに惹かれる。禍々しさやいびつさも極めれば人を惹きつける。堂々としていられるなら、畏れられても一人でいい。こんな風に開かれた世界は、「黒」くても綺麗だ!
読了日:03月13日 著者:千早 茜
ゆんでめてゆんでめて
やっぱり好きだな若だんな^^「誰だって、真剣に気に掛けて貰うってぇのは嬉しいんだ。そいつは力になるのさ」にいきなりツボって涙です。そう、具体的に利益を運んでもらったわけじゃなくても、自分は愛されているって思えることって、何にもまして幸せになれる力をもっていますよね。若だんなは、これでもか!と身体が弱くって生活する上で役立っていることは無さそうだけど、本当に離れの妖のことを大事に思っているっていう優しさは身体中から滲み出ているものね。だから、みんな安心して我儘言ってお菓子を奪い合ったりできるのよね(^^)v
読了日:03月08日 著者:畠中 恵
七人の敵がいる七人の敵がいる
痛快痛快!笑える〜(爆)この面白さは、あの役員決めの教室の場にいない男性諸氏にはわからないかもしれませんね〜仲良しの人でまとまって、ちゃっちゃと役員決めましょ!って、「いっせいのーで」と1クラス5人の役員一度に手を挙げたこともあります(笑) 結局、やらない人はず〜っと引き受けないし、役員になっちゃう人ってなんとなく決まってくる。。。この話、語りだしたら長いぞ〜(笑)とにかく面白かった☆
読了日:03月06日 著者:加納 朋子
芥子の花 (金春屋ゴメス)芥子の花 (金春屋ゴメス)
だんだん各々のキャラが定着してきて、いきいき活躍しだしましたね!前作より好きですね〜ゴメスの破壊度も納得だし(笑)ゴメスに負けずに辰次郎も活躍していて安心しました。辰次郎の一本!やったね(^^)v
読了日:03月06日 著者:西條 奈加
金春屋ゴメス金春屋ゴメス
時代物だけどそうじゃない!不思議な設定に目が点(@_@;)でも、意外にすんなり受け入れることが出来て、すいすい読み進みました。頭が良くて、圧倒的な力を持った親分が実は・・・!?設定の面白さで、グイッとつかまれたので、続編もこのまま読み進みまーす(^^)v
読了日:03月04日 著者:西條 奈加
ふたつめの月ふたつめの月
心の拠り所になってくれる人、家族だからこそ言えないようなことを聞いてくれる人がいるって、いいなぁ。ましてや、赤坂さんのような、ズバリのアドバイスくれる人ならなおさら素敵。でもね、今回のクリちゃんのリストラというか退職は、理不尽すぎる!理由はわかっても受け入れ難い。どうしてクリちゃんが辞めさせられたままなの?復帰させないわけ?そんな自分のエゴのために、他人を辞めさせるって有り?!って感情が読み続けていても、心の中ぐるぐるまわって集中できない・・・その分、読後感は前作の方が、ほんわりとしていて好きだな。
読了日:03月02日 著者:近藤 史恵

読書メーター

2011 2月に読んだ本

今年読んだ本 累計 35冊


2月の読書メーター
読んだ本の数:16冊
読んだページ数:4751ページ

賢者はベンチで思索する賢者はベンチで思索する
なんだろ・・・普通の日常の話のような気がするのだけど、妙に感情移入がはまって読みやすかった。こんな老人(?)そうそういないだろう!とは思うのだけど、久里子の気持ちに共感できて、違和感は感じなかったですね。「なんにも出来なかった子どもが成長するまで両親は二十年くらい待っているのだから、ちょっと位遠まわりしたって待っていてくれる」って言葉は耳に痛かったです。。。娘の出来ないところをイライラ数えちゃったりしていたかもしれない。娘から娘自身を奪うという報復されないように気をつけなくちゃ!犬、飼いたくなっちゃたよ〜
読了日:02月27日 著者:近藤 史恵
本日は、お日柄もよく本日は、お日柄もよく
読友さんのコメントに触発されて手に取った一冊。とてもとても良かったです♪一つのスピーチ読むたびにウルッときて、そう、まっすぐな言葉って胸を打ちますよね。「初心忘れるべからず」今の民〇党に聞かせたいっていうか、この本、内閣に送りつけてやりましょうか(笑)
読了日:02月27日 著者:原田 マハ
雨心中雨心中
決して賢い生き方ではないのに、こんなに夢中になって読み終えたのは何故なんだろう。芳子から周也への、ひたむきで全てを無条件に受け入れる愛に惹かれるのか。ストイックに真っすぐに働く姿が心地よいのか。今度こそ穏やかに生きられるかというところからの、大どんでん返しに目を離せられないのか。・・単に、他人の不幸は蜜の味なのか・・・ 自分の身体でさえわが身のものではなく神のもの。ただ周也だけは私のもの!との執着ぶりに圧倒される。周也の存在そのものが芳子の自我の存在意義なんだろう。支えがないと人間は生きられない・・ね。
読了日:02月24日 著者:唯川 恵
民王民王
バカ息子が意外にしっかり考えていたり、枠にとらわれない若者の言葉が痛快だったり、けっこう「よくあるよくある」という話だったのですけど、さらっと楽しく読めました。子どもと人格入れ替わった為に起きた騒動が現実と酷似って・・・現実の政治家がいかに幼稚だってことだよね(笑)民に熱く語る総理、現実にいたっていいじゃん!っていうか、居て欲しいよ。そして力強く「俺を選べよ!」なんて言われたら、私は1票入れちゃうけどね。
読了日:02月23日 著者:池井戸 潤
学校のセンセイ学校のセンセイ
単にかる〜い感じの若者で、センセイだってこんな日常ですよ!って感じに描かれているのかと思ったのですが・・・『なかなかやるな、溝口』あたりから、ん?ちょっと違うぞ!結構真面目。坪井くんがやさしいいい奴だったからって、自分と比べて凹むのも、やっぱりただの軽い奴じゃないし。熱く語るのが気恥ずかしくって面倒くさがり気取っていて、今更もう何が自分で、何が創ったキャラなのか?っていうのも、今までのキャラを急に変えられないってのもすごく同意。素で語った桐原先生。ちゃんとセンセイに向いていると思いますよ^^
読了日:02月20日 著者:飛鳥井 千砂
鏡の偽乙女 ─薄紅雪華紋様─鏡の偽乙女 ─薄紅雪華紋様─
これ・・・続きますよね?雪華の独特の雰囲気が気になって・・・あとを引く魅力?クセになります〜(笑)この独特の雰囲気と大正時代という設定がピッタリですね。書生風とか、絵の修業中とか、自分の存在している状態があいまいでも懐深く受け入れてもらえるっていう時代が感じられます。私は最後の「夜の夢こそまこと」が切なくて好き。この純な感じがいいです。それにしても雪華と〈あきらめ節〉の似合わないこと(笑)何かの伏線につながっているのかなぁ・・?
読了日:02月20日 著者:朱川 湊人
アイスクリン強しアイスクリン強し
江戸から明治に変わって、人が追い付かない位に変わっていくというその時代、だからこその若さの強み、奔放、思い立ったらの腰の軽さ・・・なんていうのを描きたかったのかなぁ。と勝手に思いながら読んでいました。楽しいのだけど今一つ入り込めなかったというのも正直なところ。そんな軽い感じでいいの?巡査さん!とツッコミどころもあり。いや、結局楽しんだんだけどね。せっかくのお菓子ももっともっと生かして、沙羅さんももっと奔放にみんなを振り回して、元気ハツラツな明治の若者の話読みたいな。
読了日:02月17日 著者:畠中 恵
獣の奏者 外伝 刹那獣の奏者 外伝 刹那
懸命に生きているからこそ大切にしたい「刹那」 エリンとイアルの二人だけでの生活は、その後の物語を知っているからこそ、胸がいたくなりますね。巻末の「初めての…」は我が子の断乳時とも重なって、あの時にしか感じられない珠玉の時間だったな‥と涙してしまいました。そして、何よりエサルの恋!<彼が、私を抱いてくれる人で、良かった>の言葉にグッときました。特に若い時はこういう刹那的な男に惹かれる、気持ちわかるなぁ。
読了日:02月15日 著者:上橋 菜穂子
御師(おんし) 弥五郎―お伊勢参り道中記御師(おんし) 弥五郎―お伊勢参り道中記
御師」って知らなかった。『烏金』に続き、また西條さんに江戸時代の生活の一端を垣間見させていただきました。確かに表面だけ見ると、御師は貧しい農民のなけなしのお金を巻き上げて潤っているように見えるかもしれない。でも「生きる」っていうのは、食べて寝て月日を過ごすだけじゃないものね。己の生活に〈はりあい〉ってものがあって初めて生きる力が湧いてくる。そのお手伝いの大切な仕事だったのね。今まで「おかげ参り」等の言葉は聞いたことあったがピンときていなかった。弥五郎の成長に合わせて私も御師の役目を学ぶことが出来ました。
読了日:02月13日 著者:西條 奈加
死ねばいいのに死ねばいいのに
みんな言い訳ばかり。ひと昔前の「‥くれない族」って言葉思い出した。《〜してくれない》自分から動かないくせに不遇なのは全て他人のせい。読んでいるとイライラする!…だけど、自分を省みるとどうだろう?やっぱり、無意識に人のせいにして自分を甘やかしていそうだ。そして、自分が理解出来ない話は、ねじ曲げて受け入れてそれのみを真実とする。この弁護士の話のような事件あるだろうなと思ったら怖い。ただ、愚痴るばかりじゃなく自分をさらけ出して考えてみたら、違う道もあるんじゃないか‥っていうエールにもなる話だったと思う。
読了日:02月12日 著者:京極 夏彦
まほろ駅前番外地まほろ駅前番外地
幼い子どもと遭遇してしまった行天の姿が切なすぎる!まだ生々しい傷が再生されていないんだね‥小指の傷は大丈夫になって、その手で悪党をのしちゃったり出来るのにね。でもね、泣き喚く幼児には声震わせたけど、叫び声をあげた由良公のことは助けたよね。知らんぷりしたり、置いてきぼりにしたりせずに、由良公とは向かいあっているよ。だから、もう少しで自分の傷ふさいで、人に愛をあたえる役まわりに再生出来ると思う。だから、もうちょっとの間、多田も新しい恋の成就は先延ばしにして、行天のそばにいて欲しいな。
読了日:02月10日 著者:三浦 しをん
まほろ駅前多田便利軒まほろ駅前多田便利軒
再読。何をやらかすかわからない行天は、女心をくすぐるような。そしてちょこちょこ可愛いでしょ。車のドアに傷つけた翌日トイレ掃除していたりね。気が付いたら懐いて後ろをついて来ていた野良犬のようなイメージ。「不幸だけど満足ってことはあっても、後悔しながら幸福だということはない」その時その時の気持ちのまま行動して死にそうになっちゃったりする行天のむちゃぶりは「すべてが元通りとはいかなくても修復することはできる」の有言実行だ!そしてそれは、由良に向けた多田の言葉「おまえが誰かに与えられる」と同意。これも修復だよね。
読了日:02月08日 著者:三浦 しをん
システィーナ・スカルシスティーナ・スカル
柄刀一作品。新聞書評でこの本を知り、絵画修復士の推理という言葉に惹かれて読んだのですが、美術に関する知識が欠けているせいか、作品の世界に入り込んで読むまでにいたりませんでした。いや、一つ一つの話の中でへぇ・・とは思っているんだけど今一つ心の中に響いてこなかったです。、絵画修復士である瞬介の魅力が薄い…は個人的好みですが(笑)「時の運送屋」のサイキパープルには心惹かれますが、どの謎もこじつけのような気がしてしまうのも、美術的背景に造詣がないからか。最後の「闇の揺りかご」意味深な書き方に感じるのですが・・・
読了日:02月06日 著者:柄刀 一
バムとケロのもりのこやバムとケロのもりのこや
本当にご無沙汰していたバムとケロの世界。だけど「僕達はずっと変わっていないよ」とばかりに、お茶目にドーナツをかじるケロちゃんに迎えられほんわか暖かくなりました(*^_^*)ページの隅々にまで描かれている世界を堪能!でもね、あのね、もりのこやの木の根元にあるちっちゃなドアの取っ手がね、初めに引っ張って取れちゃったきりまだ付いてないみたいなの。ソレちゃん直してくれたかなあ。
読了日:02月03日 著者:島田 ゆか
星間商事株式会社社史編纂室星間商事株式会社社史編纂室
会社の陰謀、賄賂、そしてそれを暴く熱血社員!そんな話をこんなユルい感じで書かれた作品は初めて読みました。私はヘタレな中年男とのB-loveはちょっとNGだけど、作中の話は意外にニタニタしながら読む自分にびっくりしたし…。うーん、結構ドタバタしていて軽ーい感じで、実はあまり好みじゃないのだけど、引き込まれましたね(*'-')金銭的賄賂じゃなくて、文学サロン!粋ですなー
読了日:02月03日 著者:三浦 しをん
それからはスープのことばかり考えて暮らしたそれからはスープのことばかり考えて暮らした
不思議な空気感のお話。〈ぼんやり帽〉をかぶっているような人は本当は苦手なんだけど。でも、この日常からちょっとだけかけ離れた感じは、学生の頃を思い出す。ちょっと遠回りして知らない小路を歩いたり、急に思い立って電車をわざと乗り過ごして初めての街で素敵なお店見つけたり。そういう時は大抵1人でふわふわと頭の中で自分とお喋りしている。そういえば‥と思いついたことから、どんどん想いが広がる感じ。仕事して家庭を持って子どもと時を過ごしているうちに、しばらく忘れてたなあ…と、いったことを久々想い出させてくれた作品でした。
読了日:02月03日 著者:吉田 篤弘

読書メーター

2011. 1月

1月の読書メーター
読んだ本の数:19冊
読んだページ数:6586ページ

神去なあなあ日常神去なあなあ日常
人って・・・思考が内に内に入って自我についてひたすら考えるのも有りだし、とにかく身体動かして身体が考える!みたいな生活も有り。辻村深月さんのように魂えぐる感じで心を赤裸々に暴かれた!みたいな衝撃を覚える本もあれば、こんな三浦しをんさんのように柔らかな語りで心が浄化されて人間の根っこの部分を考えるような本もある。「なあなあ」良いですね。ただゆったりした世界感だということでもない。妙にサックリ切り捨てちゃう容赦ないところもある。そして、犬の自信を取り戻す為だけに大真面目で芝居をうつ。人間って素敵だ。
読了日:01月31日 著者:三浦 しをん
日本人の知らない日本語2日本人の知らない日本語2
日本語なのに、ポルトガル人がつくった半濁音゜゜゜知らなかったわ。確かに「みどりいろい」って言わないしね。無邪気に聞いてくる外国人の方に対して、きちんと日本語を説明できる自信はやっぱり私にはありません(涙) <太陽は「赤」で描き表さない>とか<焼き餃子は残り物処理>とか・・・日本と外国との違いについても、あらためて「へぇ〜!」って感じです。フィンランドの方の名前「ミンナ・アホ」がかなりツボでした(笑)
読了日:01月31日 著者:蛇蔵,海野凪子
天地明察天地明察
胸の内に暖かな風が吹いて、読了後はとても穏やかな心持ちになりました。この穏やかな充足感は春海の真っ直ぐな心映えの故でしょうか。御城碁への「飽き」を秘めて「春海」と名づけたり、自らの誤問に噴飯して腹を切ろうとしたり、何より最後の詰め、相手の道筋を切って攻める様子は、激しく逞しい強さを現しているのに、反面、道端に座りこみ、えんに叱られ、刀の重さによろめいている様子は、思わず微笑んでしまうコミカルとも言える幼さ。この2つを合わせ持っていることこそ、春海の魅力であり、皆が春海を愛し力を貸した原動力なのでしょうね。
読了日:01月31日 著者:冲方 丁
獣の奏者 (4)完結編獣の奏者 (4)完結編
一つ一つの灯が繋がって世界は出来ている。想いを、そして経験を伝えていかなければならないのだ。という思いを強くしました。たとえば原爆・戦争・虐待・理不尽な出来事。人間とはこんな狂気をまとう瞬間があったのだということ。どんな状況になったらこんな情勢になるのかということ。その時の空気感。様々なことを体験者が語っていかなくてはならない。そんなことを思いながら読み終えました。
読了日:01月27日 著者:上橋 菜穂子
獣の奏者 (3)探求編獣の奏者 (3)探求編
「知りたい」という欲求こそ人を成長させ向上させる。エリンの深慮も全てこの「はるか昔に何が起こったのか。何が隠され何が伝わることが出来なかったのか」という真相を明らかにしたい!という熱意から。かつて、エリンが、カザルムの入学試験で「生物の理を知りたい」と書いた言葉もここに繋がってくる。Ⅲではエリンに家族が!ジョウンおじさんにさえ、失った時が怖くて敬語を崩せなかったエリンが全てを託せる愛する家族。愛するがゆえに弱みともなろうが今後は逆にパワーとなってエリンを支えると信じたい。イアルが闘蛇乗りを志願したように‥
読了日:01月25日 著者:上橋 菜穂子
獣の奏者 II 王獣編獣の奏者 II 王獣編
獣と人はやはり通じ合うことは出来ないのか。王獣を戦う道具にしたくないと思うことは自己満足に過ぎないのか‥ついに音無し笛を使ってしまったエリン。もうこれでお終いと思ったところにリランが‥!お互いが互いを知る為に探っていたのだ。初めからは分かり合えないし、間違いもある。それでも、知りたくて奏で続け、リランもその心を感じたからこそ、自らエリンを包んで飛び立ったのだろう。単純に、「世話をして仲良くなりました」というのではない深さが、このお話を魅力あるものに高めている。
読了日:01月24日 著者:上橋 菜穂子
獣の奏者 I 闘蛇編獣の奏者 I 闘蛇編
賢いエリンが、素朴な疑問からどんどん知識を吸収し育っていく様に目が離せられない。母・ジョウンそして王獣と世界が広がって今後どんな世界が繰り広げられるか・・・やはり児童書は侮ってはいけない。またもや読メを知らなかったら出会うことのなかった傑作が、今ここに!さあ、どんどん読みますよ〜(*^^)v
読了日:01月23日 著者:上橋 菜穂子
天国旅行天国旅行
「心中・死」をテーマに綴られた短編集。一番心に染みたのは『遺言』死をちらつかせ愛を試す妻をウンザリだと言いながらも愛に溢れ、最後の言葉を捧げられたら、もう女冥利につきますよね。老熟された胸キュンです(*^_^*)そして女側から愛を示しているのが『初盆の客』こんな風に死で愛を示し、また残された家族が真っ直ぐに受け止めているのが、不思議な話なのに胸がほっこりして好きです^^
読了日:01月22日 著者:三浦 しをん
写楽 閉じた国の幻写楽 閉じた国の幻
写楽の正体とは?そもそも写楽の謎とは、正体が解らないということより何故同時代の人々が口をつぐんでいるのか!ということ。江戸時代の人々は写楽とは誰かを本当に知っていたのか?!ということを基に展開される推理は、大胆でまさに目から鱗で読んでいて楽しかった。ただ・・・その推理を展開する役の男が「俺はもうダメだ。不幸だ。立ち直れない。」と二言目には「死」を口にし倒れる。そういうストーリー展開なのだが、読んでいてイライラ。しゃっきりせいと背中を叩きたくなる。(コメントに続く)→
読了日:01月20日 著者:島田 荘司
おやすみラフマニノフ (『このミス』大賞シリーズ)おやすみラフマニノフ (『このミス』大賞シリーズ)
前作に比べ岬さんの魅力があまり感じられず残念。ちょっと最後の方もわかっちゃったし・・(私は大抵作者の意図通り騙されます。その私によまれちゃぁダメだよ〜)晶くんがバイトの親父さんに見こまれたり、オケ仲間に認められたりが、なんだか唐突な感じで。。。あ、そんな出来る子って設定だったの?って感じ。嵐の中、体育館での演奏シーンは好きなんだけど、その後にも何度も演奏の描写が続くと「また?」って気がしてしまって、ななめ読みしてしまいそうになった。なんだろう。読みやすくて一気に読んだのに、ちょっと感動は薄いかも・・
読了日:01月14日 著者:中山 七里
絶叫委員会絶叫委員会
作者が日常から掬いあげた「天使的な言葉たち」に笑ったり、逆に怖くなったり。穂村さんのアンテナに引っかかると、偶然生まれた言葉が結果的にポエムとなってスポットライトを当てられている。「みなにゃー」「バーベキューってやる」「猛犬にっこり」「こんばんは、やどかりなんですけど」・・・かなり好き!だけどだけど『幻の地雷』は私、踏んでいるかも。ひらがなの中のカタカナ使い。〈がんばってネ〉やっちゃうナ〜(笑)「昭和の短縮形」は好んで使っていそう。怖いですねぇ。まだ大丈夫なうちに私も大好きな「チョコ」たくさん使おう!!
読了日:01月14日 著者:穂村 弘
オール・マイ・ラビング 東京バンドワゴンオール・マイ・ラビング 東京バンドワゴン
今回は研人くんが大活躍でしたね。もともと利発な子だという感じだったけど、この密かで大胆な行動力は我南人ゆずりかな。この我南人が自由に行動できるのも、勘一が、我南人自身を認めた上で大らかに全てを許容しているからですよね。「あいつはあれで下手うつことはないから」と信じ、「好きにさせるしかないだろう」と受け入れる。子育ての鏡だ。やはり私の一番のお気に入りは勘一です(*^_^*)お誕生祝い・クリスマス・卒業式様々な行事の度毎に大勢が集まる賑やかさは、私も娘も一人っ子で少人数家族の者としては羨ましいかぎりです。
読了日:01月12日 著者:小路 幸也
オルゴォルオルゴォル
親が子どもに伝えるべきことがてんこ盛り!娘が、あまりに常識的なことも知らなくて眉ひそめてたけど、学校任せで親の口から何も語っていないなら文句言えないのね。耳が痛いです‥きちんと伝えたいなら、ちゃんと考えさす状況を作らなきゃダメ!サエさんがヒロシマを一人で見させたように。集団だと、ただ騒いで終わりになる。っていうのもすごく実感する。「真面目はダサイ。友とは空気読んで軽く楽しく。」そんな上辺のつきあいは、濃くて心に響く会話の前ではきっと色褪せる。そんな会話の為には、もっと自分を磨かねば!と強く思った一冊です。
読了日:01月10日 著者:朱川 湊人
平成大家族平成大家族
すごく元気をもらった本です!サトルの為に1日あれこれ考えて何も手につかない逸子の姿は、自分に重なり、しかもその杞憂は子どもの実態とはズレているっていうあたりも笑ってしまいます。春子が友人に愚痴ろうとするのに、貴女は幸せだと言われ‥あー我が家の悩み事も他から見ると、こんな感じなのかな。そうならいいな。優しい元教授にあんなメールもらったら心臓バクバクになっちゃうわ☆
読了日:01月09日 著者:中島 京子
ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (100周年書き下ろし)ゼロ、ハチ、ゼロ、ナナ。 (100周年書き下ろし)
この題名なに?と読み続けて最後、ため息と共に納得する。そうだよね。母ならそうする。チエちゃんのお母さんだけじゃない。あのね、みずほちゃん。みずほちゃんのお母さんもゼロハチゼロナナ教えてくれるよ。あんな風になったらね。「母」の立場で読むと辛い。私も娘にいろんなこと強いてきたかも。娘目線で読むともっと辛い。女友達関係の立ち位置がリアルで生々しいから。みずほちゃん自爆しない結婚になって良かったね。啓太さんが大人で良かった。みんなそのままの自分を受けとめてくれる人に巡り会いたいのに、いろんな駆け引きしちゃうんだね
読了日:01月09日 著者:辻村 深月
今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)今朝の春―みをつくし料理帖 (ハルキ文庫 た 19-4 時代小説文庫)
小松原様の母上が登場!以下、ネタバレ。母親が調べたという「息子が気にかけている娘」は自分のことだった!これってすごくないですか?身分違いで諦めるって気持ちの前に、自分のことを気に留めてくれているって知ったら、私だったら天に昇る夢ごこちになると思うのに。「諦める健気な澪」だけだと、気持ちがストンと落ちず気持ち悪い‥それに、戯作の為に探っていることを知ったら又次さんが激怒することを知っていてなお、店の部屋の使用を認めるってのも、今まで人情を描いてきたのに、とても異質で、読んでいてなんだかしっくりきません。続く
読了日:01月07日 著者:高田 郁
背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)背表紙は歌う (創元クライム・クラブ)
すごく楽しかった☆営業の目を通して書店の悩みや作家さんのナイーブさ、そして書店員さんの心意気が描かれて、本をとりまく全てへの愛情が伝わってきました。どんな本を置いているかはどんな想いを持っているかに繋がって、正に背表紙が歌うのですね。平台に積まれる新刊に溺れるという実態には胸が痛いです。最後の「成風堂書店」には、おっ出た出た!って感じでニッコリ。楽しいリンクでした^^
読了日:01月03日 著者:大崎 梢
マイ・ブルー・ヘブン 東京バンドワゴン (東京バンドワゴン)マイ・ブルー・ヘブン 東京バンドワゴン (東京バンドワゴン)
とても不謹慎な言い方かもしれないけど、何だかとても格好いいです!勘一さん☆サチさんと勘一さんの馴れ初めはこんなにもハードでドラマチックなものだったのですねー愛に溢れて賑やかに一致団結して事に向かうのは、混沌としたこの時代から始まったことだった。世界には満足な衣食住が与えられない人が沢山いる。その不平等を悩むより、幸せを噛みしめて何が出来るか、何も出来ないまでもどう生きるべきか‥この草平さんの前向きな生き方がこの本の底に流れる明るさであり、強さなのでしょうね。コメントへ続く
読了日:01月03日 著者:小路 幸也
和菓子のアン和菓子のアン
今年の初読みは「和菓子のアン」V(^O^)立花さんだけじゃなく私も幸せにしてもらいましたo(^o^)o和菓子のネーミングってホント素敵ですね☆七夕の前後のお菓子なんて、とてもロマンチック。和菓子が泣くっていう専門用語の満載の師匠の話も好きでした。アンちゃんが楽しく働いているのが、ビンビン伝わってきてニコニコ顔で1年の始まりです☆
読了日:01月01日 著者:坂木 司

読書メーター

2010  12月に読んだ本

読んだ本の累計 190冊


12月の読書メーター
読んだ本の数:20冊
読んだページ数:6448ページ

RDG3  レッドデータガール  夏休みの過ごしかた (カドカワ銀のさじシリーズ)RDG3 レッドデータガール 夏休みの過ごしかた (カドカワ銀のさじシリーズ)
わぁお!最後の深行の言葉(@_@。!!何?なに?誰が誰に似ているって?ひぇ―全く考えもしなかったわ。えぇっ〜ここで終わってしまうの(T_T)巻を重ねる毎にどんどん白熱して行きますね!次に泉水子にはいつ会えるのだろう。思えば、1巻に比べて泉水子は随分強くなったーこの本は、表だっては修験者とか神霊との使かい手の世界を書いているけど、全編を通して、社会に対応しにくい子ども達に向けて生き方を伝授している指南書として読めますね。
読了日:12月31日 著者:荻原 規子
RDG2  レッドデータガール  はじめてのお化粧 (カドカワ銀のさじシリーズ)RDG2 レッドデータガール はじめてのお化粧 (カドカワ銀のさじシリーズ)
ますます不思議な、そして心惹かれるお話。深行は何だか可愛いし、真夏は天真爛漫な子どものようでいて逆に男らしくて格好いい(‥って、単に私の好みです。すみません。)殻に閉じこもるな!自分の言いたい言葉を見つけよう!いろんなメッセージを受け止められそうだけど、題材が斬新で興味深く、ページめくる手を止められません!!
読了日:12月30日 著者:荻原 規子
RDG レッドデータガール  はじめてのお使い (カドカワ銀のさじシリーズ)RDG レッドデータガール はじめてのお使い (カドカワ銀のさじシリーズ)
不思議な物語ですね。偶然、「ロストシンボル」の後に読み始めたので、西欧の神と日本の神の違いにも考えたりしました。基本、日本での神って、山などの大地や天空、風といった自然を司っている感じ。怒らせたら怖いという畏怖が基本にありますよね。って、この話の感想からズレているか(*_*;このお話は、若人よ、現状を受け止め、逃げずに立ち向かえ!という形でお話が進んで行くのでしょうか。次、いってみようV(^O^)
読了日:12月30日 著者:荻原 規子
ロスト・シンボル 下ロスト・シンボル 下
正直に言います。私にはきっと「真実を知る資格」はないのでしょう^^;手に汗握る追跡部分は、どんどんページも進みますが、とらえどころのない概念の話が続く後半は、追求心が続かなくて、すごく読み切るのに時間がかかってしまいました。ただ「思考に力があり世界に影響を及ぼす」「いくつもの精神がいっせいに働くと及ぼす力は桁違いに大きくなる」のは、確かに頷けるし、だからこそ危険でもあり、また逆に、人間の果てしない能力の現れとも言える。それはやはり「希望」なのでしょう。
読了日:12月28日 著者:ダン・ブラウン
ロスト・シンボル 上ロスト・シンボル 上
読み始め、ワシントンD.C.フリーメイソンについてのバックボーン知らないし、古の神秘についての考えを頭に入れながら読んでいくので、全くページが進まなかったのですが・・・後半、CIAからの逃亡シーンあたりからは、グイグイ惹きつけられました。これから下巻が楽しみです。それにしてもラングトン教授は、やっぱり美女と二人で逃げることになるのですね(@_@;)読んでいて映像が浮かんでくるようなのは流石ですね。
読了日:12月24日 著者:ダン・ブラウン
インシテミルインシテミル
全くミステリーに造詣がない私には、次々に人が死んでいくこの展開についていくのがやっと。「そんな!まさか!」と叫ぶ役しか出来ないので、探偵役として推理するという醍醐味を味わえない分、この本の面白さを充分理解出来ないのかも。誰にも感情移入も出来ず、最後の「そうだったんだあ」という納得感も薄く、「ほぉ〜」「へぇ〜」と読んでしまったw=(゜o゜)=w
読了日:12月20日 著者:米澤 穂信
サクリファイスサクリファイス
再読。不思議なことに誰にも予約されず、フツウに図書館の書架に並んでいる「サクリファイス」を見つけた!(@_@。ビックリして思わず手にとる。衝撃的だけど、読後、負の気持ちでなく、前向きな感情が湧き上がってくる筆力が流石!背中を踏みつけて飛ぶのは、おこがましいことではない!勝利は自分だけのものではないのだから。「行けよ」と背中を押す声が聞こえて来る。
読了日:12月18日 著者:近藤 史恵
さよならドビュッシーさよならドビュッシー
最初、ミステりーということを忘れて読みふけりました。おじいちゃんの言葉とか「深イイ〜」しね♪岬先生の生きる背景が描かれてからは、特に一気読み!颯爽としていて、内側には秘めた爆弾をかかえていて、しかも頭脳明晰。いいですねぇ。すご〜く好きなキャラ設定です。「優雅に泳いでいる白鳥も水の中では必死に足を動かしている・・」何で読んだのかなぁ。そんな言葉が浮かんできました。岬先生の演奏場面は圧巻でした!岬先生の・・って主人公は違う?やっぱりあの女の子が主人公?いえ、私は岬先生に惚れましたって(^^ゞ
読了日:12月17日 著者:中山 七里
ロードムービーロードムービー
子ども=無邪気 という簡単な図式でしか考えていない大人は是非とも読むべきだと思う本。 何かを一生懸命想う・戦う・寄り添う・守る・・・大人ではないからこそ、出来なかったり、悩んだり苦しくなったり。そんな子ども達に、「大丈夫だよ」って、「ここにいるよ」って「ちゃんと大人になれるんだよ」って言ってあげたい。そんな大人になれているかな。。私。
読了日:12月15日 著者:辻村 深月
桐島、部活やめるってよ桐島、部活やめるってよ
「上のグループ」ね。。。うん、わかるなぁ。ただ薄っぺらな考えをしているわけでもないけど、高校生のクラスメートが自然にこのカラーで分けられるというのは、高校生の娘の話を聞いていてもわかるし、自分の昔を振り返ってもね。「(日焼けしていなくて、運動のできない)白い男の子が自分の息子だったら、かなり困っちゃうよね」ってかなり真面目に20代独身のころ友人と話をしていたことを、まざまざと思い出す。その時その時が一生懸命ならいいよね。白い男の子でも。「あの頃」をリアルに、今、目の前に表したのがこの本だと思う。
読了日:12月13日 著者:朝井 リョウ
スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン (集英社文庫)スタンド・バイ・ミー 東京バンドワゴン (集英社文庫)
ちょっと3作目は、うーん的な感じも覚えました。この賑やかさはもちろん大好きなんだけど、賑やかに「困ったねぇ」って言う日常だって私は読ませて欲しいですよ。あんな、藤島さんの力頼みって・・・ちょっと引っかかりますよね。中学生の合宿に藤島さんの力頼るのは、逆に一喝して欲しい流れでしたよ!勘一さん!!
読了日:12月11日 著者:小路 幸也
凍りのくじら (講談社文庫)凍りのくじら (講談社文庫)
衝撃的です。sukosi不在。私は貴方達とはちがう。でもどこにでも入っていける。ホラこんな風に一緒に笑うことだって出来る。ホントの私はここにいないけどね。・・・あるなぁ。こんな風に考えた時期。そして「普通の奴らには俺様を理解なんて出来ないのさ」って嘯いているアウトサイダー的な人にばかり惹かれていた。カワイソメダルを持って逃げてsukosi不在になっている人に惹かれるよりかは良かったけどね(>_<)母から「宝物」だという言葉を受け、そしてテキオー灯というまわりの暖かさが理帆子を包む。凍りが溶けていく。。
読了日:12月11日 著者:辻村 深月
シー・ラブズ・ユー 東京バンドワゴン (東京バンドワゴン)シー・ラブズ・ユー 東京バンドワゴン (東京バンドワゴン)
楽しいですねぇ。ホントにこんな気持ちのいい大家族だったら、ご近所さんになって一緒に花火したりお餅つきしたりしたいわ。勘一おじいちゃんが、グッとみんなを纏めていると思ったら、秋実さんだったのね。そして纏めなおしたのが亜実さん。その亜実さんに頭を下げる勘一。うーん。やっぱり勘一おじいちゃんが好きだなあ。亜実さんの気持ち思ったら、おもわず貰い泣きです。妊婦二人になにかあってみろ!という啖呵は見事。天晴れ。おじいちゃんの鏡だ!!!
読了日:12月08日 著者:小路 幸也
デッドエンドの思い出デッドエンドの思い出
あとがきで作者が書いているというのに、「つらく、切ないラブストーリー」だとは思わない(あれ?おかしいかな。)なんだか、ほんわか暖かくなるし、今は今なんだから、明日からまた自分に帰ろう!って力湧く作品でした。自分がけっこう甘ちゃんでもそれが恥ずかしいことではないって背中おしてもらえるような作品(デッドエンドの思い出)他の作品も、ちゃんと愛してもらっていると(恋人でも家族でも)最後は強いよなぁ。やっぱり。なんて印象が先に立った。どらえもんに描かれる幸せの構図には大きくうなずけた!
読了日:12月07日 著者:よしもと ばなな
聖女の救済聖女の救済
虚数解って言葉が出てきてちょっと面白かったですね。ありえないといえばその通りですが、このトリックにも、そして犯人にも反感は感じませんでした。犯人の行動・言葉にはわざとらしさではない、達観した強い意志を感じましたね。内村刑事にはまだまだ理詰めでだけ考える「青さ」のようなものがありますが、犯人にはしたたかさ、強さがあると感じました。少しネタバレ、以下コメント欄へ。
読了日:12月06日 著者:東野 圭吾
にょっ記にょっ記
同じもの見ているのに違うことが頭に浮かんでいるのね。いや、言われてみるとそうだよね。。ってことばかりだったから、頭に浮かぶはずのことが浮かんでこないほど私の頭は固くなっているのか。。。この本読んで、すこしフニャフニャになった^^ ウフフ☆って肩の力抜きたい時に最高ですね。
読了日:12月05日 著者:穂村 弘
妖怪アパートの幽雅な食卓 るり子さんのお料理日記 (YA!ENTERTAINMENT)妖怪アパートの幽雅な食卓 るり子さんのお料理日記 (YA!ENTERTAINMENT)
秋音ちゃんにお手紙で報告!ホントにるりるりさんが秋音ちゃんを可愛がっていたのがわかります☆さっそく作ってみたいレシピもあり、千晶センセーの甘えっ子状態がわかる短編あり、ニコニコ顔で読んでいる自分がいました(^O^)/
読了日:12月05日 著者:
東京バンドワゴン (集英社文庫)東京バンドワゴン (集英社文庫)
ワイワイガヤガヤ♪楽しかったですね〜いいですね〜この大家族の感じ。確かに、ここに嫁いでくるにはかなりの覚悟がいるとは思いますが、その嫁のために一家一同紋付羽織や一張羅に着替えてくれるという可愛がり方をしてくれるのに何の文句があるでしょう!固い頭で考えるとホントはいろいろ有り過ぎなくらいの家族だけど「loveがあるね〜」とあの口調で通す我南人とお醤油をかけすぎちゃったり間違っちゃったりするけどビシッと決めるとこ決める勘一おじいちゃんが締めていて、暖かさ抜群だわ。
読了日:12月04日 著者:小路 幸也
博士の愛した数式 (新潮文庫)博士の愛した数式 (新潮文庫)
フェルマーの最終定理」を読んだらこれをまた読むっきゃないでしょう!ってことで再読。素数友愛数完全数・双子素数オイラーの公式ワイルズそしてフェルマー。。以前読んだ時とは全くちがう輝きで私の目に飛び込んでくる。そしてその美しい数理を語る博士の目が少年のようにキラキラしているのが見えるようだ。以前読んだ時には解らなかった「数理の美しさ」。でも今回オイラーの公式を表現した小川さんの文章は心に響いた。「予期せぬ宙からπがeの元に舞い降り、恥ずかしがり屋のiと握手する・・・・すべてが0に抱き留められる。」
読了日:12月03日 著者:小川 洋子
フェルマーの最終定理 (新潮文庫)フェルマーの最終定理 (新潮文庫)
数学の世界なんて門外漢の私でも引き込まれる面白さがありました。数学の世界の裏話を知っているよ!的なミーハーな感じと数学者たちの人間性が現れる人間ドラマとが程よい感じでミックスされていました。難しい計算や具体的な思考抜きに飽きさせないエピソードや考え方の例など、読めて良かったと思える本でした。高校時代の数学は、「何故?」をすっ飛ばして、公式なのだから覚えればいいんでしょ!とばかりに暗記だけしていましたが、こんな風に完璧な論理で証明され、しかもそこにドラマがある!とてもワクワクする体験でした。
読了日:12月01日 著者:サイモン シン

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